

管理栄養士とは?

管理栄養士は、厚生労働大臣から免許を受ける国家資格であり、病気を患っている方や高齢で食事がとりづらくなっている方、健康な方など一人ひとりに合わせて栄養指導や給食管理、栄養管理を行なうのが管理栄養士の仕事です。戦後、食糧不足による栄養失調に陥った国民をサポートするために、1947年に栄養士法にて栄養士という職業が既定されました。その後、栄養士の人数が増加し1985年に管理栄養士という職業が誕生しました。2000年には栄養士法が一部改正され、管理栄養士が登録制から免許制になりました。
豊富な知識が求められる仕事ですが、その理由は、健康な人だけでなく、病気にかかっている人や高齢で食べる力が弱っている人に対しても適切なアドバイスを行うため。
他にも、地域の人々の健康づくりのためにイベントを立案・実施したり、食品に関する相談受付やチェックを行ったりすることもあります。
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管理栄養士のやりがいと魅力

管理栄養士のやりがいは、何と言っても食を通じて人の健康に関われる事でしょう。特に栄養士と異なり、病気などに悩む人に合わせた献立を提案することが可能な為、「おかげで健康になれました!」など感謝の言葉をいただく喜びを味わうことができます。 さらに献立の提案や食育活動などによって、周りの人たちに健康的な食生活を送ってもらえるという達成感を味わえます。働く環境によっては、プロのアスリートを食で支え、いい成績を残したら一緒に喜びを分かち合う、というやりがいも管理栄養士ならではです。
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管理栄養士の給料・年収

管理栄養士は、栄養士と比較するとより高度な知識や業務が求められるため、給料も年間で50万円から150万円ほど高くなる傾向にあります。
管理栄養士全体の平均月給は27万円、ボーナスや手当も含めた平均年収は350万円から450万円ほどとなります(出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」を元に作成)。しかし管理栄養士は様々な場所で幅広い業務に携わることができ、それぞれの環境によって給与も大きく変わります。まず前提として、非正規雇用(アルバイトや業務委託など)として働くより、正規雇用(正社員)として働く方が給料は高くなります。例えばアルバイトの平均年収はさらに職場別で平均年収を見ると、保育園で341万円、食品メーカーで420万円、病院や介護施設で440万円、給食センターで600万円となります。しかしあくまでもこれは平均の金額です(出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」)。
例えば病院でも大病院と小さなクリニックでは100万円以上の違いが生まれます。また、給食センターの年収が高い理由としては、常に人材不足のため待遇を上げて採用を行っている、という背景があるようです。
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管理栄養士になるには

管理栄養士の国家資格を取得することが必須条件です。資格試験を受けるにはまず栄養士の資格を持っていることが前提となります。4年制の管理栄養士の養成施設(大学・専門学校)を卒業している人は実務経験不要、栄養士の養成施設(大学・短期大学・専門学校)を卒業している人は実務経験が必要です。この時、卒業までの年数によって実務経験が変わるので注意しましょう。通った栄養士養成施設が4年制の大学・専門学校であれば実務経験1年、3年制の短期大学・専門学校であれば実務経験2年、2年制の短期大学・専門学校であれば3年の実務経験が必要です。
管理栄養士の国家試験に合格すれば、晴れて管理栄養士として働くことができます。
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管理栄養士に必要な資格
管理栄養士は、国家資格が必要な仕事です。国家試験を受けるためには、栄養士の免許を持ち、4年制の管理栄養士養成課程を修了するか、栄養士として実務経験を積み、国家試験の受験資格を取得する必要があります。試験が行われるのは毎年2月下旬~3月上旬。年に1度しかチャンスがありません。
管理栄養士に
向いている人とは?
食や栄養に関する幅広い知識はもちろん、食べることへの高い関心は必須条件です。学校や保健所などでの食育に携わることもあるので、食についての歴史も知識として身につけておきましょう。スポーツや美容分野に携わるなら、その分野の食以外の知識も必要となります。
また、幅広い年齢層の方と接する仕事が管理栄養士です。そのため、誰とでも円滑にコミュニケーションが取れることが求められます。特に病院で勤務する場合は、医師や看護師と連携して働くので、協調性やチームで動くことへの意識の高さも重要です。

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