ショコラティエのやりがい・魅力
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ショコラティエのやりがい・魅力

ショコラティエのやりがいとは

ショコラティエにとっての最大の喜びは、毎日チョコレートに囲まれて仕事ができる点に尽きるでしょう。もちろんチョコレートだけでなく、お菓子作り全般が好きな人にとっても、大きなやりがいを感じられる仕事といえます。ショコラティエとして世界に名を馳せ、独自の世界を築き上げた人の多くが「一日中、製造作業に没頭していた」「睡眠時間を削ってでもチョコレートを作っていたい」「新作のチョコレートで人々を幸せにしたい」と時間を忘れるくらいのめり込むほどのチョコレート好きです。クーベルチュール(国際規格を満たした製菓用のチョコレート)、生クリーム、ナッツなどのシンプルな材料をベースに、ショコラティエならではアイデアを活かし、さまざまな食材やフレーバーを組み合わせながら、唯一無二の芸術的な作品を仕上げるクリエイティブな作業を楽しめることが条件であり、やりがいでもあります。

チョコレート作りのスペシャリストであるショコラティエは、細工職人のような繊細さが求められる仕事でもあります。細かい作業もいとわず、日々のチョコレート作りに邁進し、作り上げた作品でお客様に喜んでいただくのも、ショコラティエという仕事の魅力の一つと言えるでしょう。


ショコラティエの仕事内容

ショコラティエは、製造だけでなくレシピ開発や材料の仕入れなど、チョコレート菓子づくりをトータルに手がけます。チョコレート菓子と一口にいっても、ボンボンショコラ、ブラウニー、ガトーショコラ、ザッハトルテなどさまざまな種類があります。これらの定番商品をレシピ通りに作るのが日々の仕事です。具体的には、チョコレートを溶かし、型に入れて冷やすという基本的な作業のほか、温度調節、装飾などの工程があります。また、定番商品のほかに、オリジナル菓子の創作もショコラティエの重要な役目です。コンセプトの立案から材料の選定、レシピの開発に至るまで創作に関わる全ての工程に携わります。バレンタインデーやクリスマスといった季節のイベントや客層、流行など市況やターゲットを想定して制作するのです。

材料の仕入れや品質管理もショコラティエの役割の1つです。クーベルチュールチョコレートの他に、ナッツ、バター、ドライフルーツなどさまざまな材料を取り扱います。特にチョコレートは温度や湿度の影響を受けやすい食材なので、温度や湿度の厳重な管理が必要です。また、強いこだわりを持つ店舗やブランドであれば、ショコラティエがカカオ豆の買付けなども行います。原産地によって色や味わいが異なるため、商品のクオリティを追求する上で材料の厳選は欠かせない仕事です。


ショコラティエを目指すには

ショコラティエになるために必須の資格や条件はありませんが、高校卒業後に製菓の専門学校に進学する人が多いようです。在学中に多くの人が、製菓に関する基本的な知識や衛生面を守るノウハウを身につけた証として、資格や検定の取得を目指します。例えば「菓子製造技能士」は、一定レベルの菓子作りの技術と知識を有することを証明する国家資格です。検定職種と同一の職業訓練を受けた方、受験する職種に相当する学科を専攻した方、2年以上の実務経験がある方が対象です。合格率が50%程度と難易度は高めですが、その分、資格所持者のスキルの高さの証明になります。この資格を所有していると、職業訓練指導員<パン・菓子科>や製菓衛生師の資格を受験する際に実技試験が免除されるなど有利に働くこともメリットです。その他には、お菓子づくりに関する技術や知識の他、アレルギーや添加物など食品の安全衛生についての知識を証明する「製菓衛生師」や飲食店の運営において設置が義務づけられている「食品衛生責任者」があります。これらの資格を取得し基礎を固めてから、希望の店舗への就職を目指すのです。就職先として挙げられるのは、ショコラトリー(チョコレート菓子専門店)や洋菓子全般の製作や販売を手がける洋菓子店、食品メーカーです。入社後は先輩ショコラティエに師事し、業務の一部を任せてもらいながら仕事を覚えていきます。また、より専門性を高めるためにチョコレート菓子の本場であるベルギーやフランスに留学する道もあります。日本では学べないような専門性の高い知識と、世界最高峰のショコラティエのそばでしか得られないスキルを身につけることができるからです。ただ、留学費用がかかるため、まずは専門の学校で基礎を固め、就職先のショコラティエのもとで修行してより実践的な技術を身につけるという道が一般的です。ある程度仕事を覚えてから留学に挑戦し、帰国してショコラトリーを開く、というケースもあります。

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