『みいちゃんのアートなケーキ屋さん』が1日限定オープン(2024年7月)【札幌スイーツ&カフェ専門学校】
本学園 札幌スイーツ&カフェ専門学校で2024年7月13日、「みいちゃんのお菓子工房」(滋賀県)のパティシエ・杉之原みずきさん(16)を招いたスイーツ販売会「みいちゃんのアートなケーキ屋さん」が札幌で初めて開催されました。
発達障害などを抱えながらケーキ製造に励むみずきさんが作ったケーキや焼き菓子を、同校の在校生らが来場した市民に販売。母・杉之原千里さんによるトークショーも行われ、障害のある娘とともにパティスリーを開いた経緯について紹介し、こどもたち一人一人に合わせた環境設定をすることの重要性などを伝えられました。
同校の教員が、「みいちゃんのお菓子工房」を訪問したことがきっかけで交流が生まれ、今回初めて北海道(札幌)での開催となりました。
みずきさんは販売日の当日午前、同校実習室にてケーキの製造を行いました。在校生の協力も得ながら、販売するいちごショートやバスク風チーズケーキ、ガトーショコラなどを仕上げました。販売会では生ケーキ約60個が並び、終了時にはほぼ完売。同校のカフェスペースでは、みずきさんのケーキに舌鼓を打つ来場客の笑顔が広がりました。
みずきさんは発達障害のほか、自分の意思とは関係なく話すことができなくなる「場面緘黙(かんもく)症」を抱えながら、滋賀県内でケーキ製造に取り組んでいます。小学校4年生から独学でお菓子作りをはじめ、2020年1月に小学校6年生でケーキ屋さんの店長となりました。母・千里さんによる講演会では、これまで2人が歩んできた道をスライドを用いながら解説いただきました。
小学校4年生で不登校となったみずきさんの様子を振り返りながら、「学校に行くという当たり前の感覚を持たず、さまざまな選択肢を探しました」と説明。「並外れたこだわり」や「驚くべき集中力」を活かしてお菓子作りに励むみずきさんに、「安心できる居場所をつくってあげたい」とクラウドファンディングを活用しながら菓子工房をオープンさせた経緯を紹介されました。また、製造から販売まで一人で完結できるように2022年に設置した特注自動販売機について解説しながら、こどもを取り巻く「人・物・場所」を整えることの重要性についてお話しされました。
講演会終盤では子育てについて、「教えるのではなく、考えさせることが重要」とし、「いろんな場所で、いろんな経験をさせて選択肢をつくってあげる」ことで「好奇心を育てること、それが心の治療薬になる」と呼び掛けられました。
講演会後には書籍販売会、サイン会も行われ、千里さん・みずきさん親子と記念撮影する参加者の姿も見られました。
千里さんは今回のイベントについて、「学校という場所での開催は不安でしたが、在校生と一緒に仕込み作業ができたことは大きな経験になりました」と笑顔。来場者との交流も生まれ、「親子ともに貴重な経験をさせて頂きました。また札幌で開催でできたら」とお話しされました。
本学園は今後も各業界と連携し、多様な業界の発展につながるよう教育機会の創造に努めて参ります。
【関連サイト】
みいちゃんのお菓子工房HP https://mi-okashi.com/
(みいちゃんのHPのNEWSに掲載されております。)
https://mi-okashi.com/event_news/2024/07/id_6765
【本件に関する問い合わせ先】
札幌広報室担当:道谷学人
michiya-gakuto@sanko.ac.jp