
プログラマの給料・年収はどれくらい?
プログラマの年収は、平均だけ見ると他の仕事と比べてやや高めですが、扱う言語やプロジェクト、会社規模、雇用形態などによって大きく左右されます。ニーズの高い言語を複数扱えるようになる、大きなプロジェクトや幅広いプロジェクトに関わる、フリーランスとして働く、海外で働く、といった工夫次第で、年収1000万円以上も夢ではありません。
プログラマの平均年収・給与
厚生労働省の『令和3年 賃金構造基本統計調査』によると、プログラマ(ソフトウェア作成者)の平均年収は、約522.9万円でした。これは、日本全体の給与所得者の平均年収443万円と比較すると、同程度〜やや高めの水準です。しかし、プログラマの年収は、プログラミングの言語、スキル、所属する企業の規模、雇用形態によって大きく変わります。年収300万円未満の人もいれば、1000万円を超える人も珍しくないのが、プログラマの世界です。
開発するシステムによって、使用するプログラミング言語や求められるスキルも異なります。そのため、スキルが高く、幅広い言語に対応できるプログラマの方が年収は高くなるでしょう。
これからプログラマを目指してプログラミング言語を学ぶなら、平均年収の高さで言語を選ぶのもいいかもしれません。そこで、主要な4つの言語の平均年収を紹介してみようと思います。
まず紹介するのは、データ分析や機械学習に用いられるプログラミング言語であるPythonです。文法がシンプルなので、プログラミングを初めて学ぶ人にもおすすめの言語です。AI分野で活用されるため、今後もPythonプログラマの需要は伸びていくと考えられます。paiza(※IT業界に特化した求人・スカウトサービス)の調査によると、2022年のPythonエンジニアの平均年収は、644万円でした。
次に紹介するのはRubyです。この言語も可読性が高く、初心者でも学びやすいプログラミング言語の1つです。Ruby on Railsというフレームワークで効率的な開発ができるため、スタートアップ企業のWebサービス構築に多く用いられます。paizaの調査によると、2022年のRubyエンジニアの平均年収は、638万円でした。
Kotlinという言語は、Androidアプリ開発に用いられています。2017年にGoogleから公式開発言語に認定されました。その一方で、Kotlin開発スキルを持つ人材はまだ少なく、Kotlinを扱えるプログラマの需要は高いと言えるでしょう。paizaの調査によると、2022年のKotlinエンジニアの平均年収は644万円でした。
最後に紹介する言語はSwiftです。2014年にApple社によって開発されたプログラミング言語で、従来使われていた「Objective-C」という言語よりも簡潔にコードが書けるため、今後も伸びる言語と言えそうです。paizaの調査によると、2022年のSwiftエンジニアの平均年収は、615.7万円でした。
これらの言語を学ぶことで、高い収入を得るプログラマになることができるでしょう。
他の年収を決める要素として挙げられるのが、企業規模です。所属する会社が大きな規模で有名なソフトウェアを開発していれば、平均以上の給与を手にすることができます。また、ベンチャー企業であっても、関わったソフトやシステムが大きく話題になれば、それだけ大きな報酬を得るチャンスがあります。
年収は働き方によっても変わってきます。企業に所属するという道以外にも、独立してフリーランスのプログラマとして働く道もあります。
プログラマが年収1000万円を目指すには
技術を身につけたり、働き方を工夫したりすることで、年収1000万円を目指せるのがプログラマという仕事の魅力の一つです。ここで、実際に年収1000万円を目指す方法を挙げてみましょう。
1.実績を積む
豊富な実績は、転職活動を有利に進めるだけでなく、フリーランスの場合は受注できる案件の幅が広がります。また、システム開発の上流工程を経験することで、他のプログラマとの差別化や年収アップが期待できます。
2.高いプログラミングスキルを持つ
AIに適した言語や特定のプラットフォームに使われる言語など、トレンドに注目して需要の多いプログラミング言語に関するスキルを身につけることも有効な方法です。
3.コミュニケーション能力を高める
プロジェクトを円滑に進めるためには他の技術者とのコミュニケーションが重要です。コミュニケーション能力が高いと、マネジメントの立場に昇進しやすく、年収アップが期待できます。
4.大手企業やIT企業に転職する
大手IT企業に転職することで、年収を上げることが期待できます。希少性の高い言語を習得しておくことが重要です。
5.海外に挑戦する
英語ができる場合は、海外の大手IT企業への転職に挑戦することで高年収が期待できます。
6.フリーランスとして独立し、単価を上げる
フリーランスの場合は会社の賃金形態の影響を受けず、すべての報酬を自分の収入にできます。案件を掛け持ちするなど工夫することで年収1,000万円も目指せます。
プログラマが年収をあげるために必要なスキル
ここまでプログラマが年収を上げる方法を紹介してきましたが、前提として身につけておきたいスキル・能力があります。それが、論理的思考能力、コミュニケーション能力、システムに関する知識および学習能力です。
これらのスキル・能力があれば、高い技術を持ち、プロジェクト全体を俯瞰する「システムエンジニア」に近い業務にも携わることが可能になります。さらに新たなトレンドや言語にも柔軟に対応できる人材として認められ、高い報酬を手にいれることができるでしょう。
ここで注目したいのが、コミュニケーション能力です。メンバーと密にやりとりを行い、時にはフォローもしながらプロジェクトを成功に導くことが、代わりの効かない人材として認められ、収入を大きく上げる鍵となります。パソコンの前に座ってひたすらコードを打ち込むだけでは、技術力が飛び抜けて高い人でなければ年収を上げることは難しいのです。