
AIエンジニアになるには
AIエンジニアとは
最近では、AIやディープラーニングを使ったサービスが増えて、私たちの生活の中で身近な存在になっています。例えば、スマートフォンの音声認識や自動車の自動運転、お掃除ロボットなど、様々な場面で使われています。AIとは、人間のような判断や学習ができるソフトウェアやシステムのことで、それらを開発するのがAIエンジニアの役割です。
数学的な理論に基づいたデータ解析を行いながら、AIに大量のデータを与えて、人間が学習するようにコンピュータが学習する「機械学習」をサポートするのがAIエンジニアの主な業務の1つです。例えばある企業が持つ大量のデータを分析し、AIの学習に有効なデータを見つけ出すなど、高いセンスと専門知識が求められる仕事です。そのため、高い収入を得られるのが魅力と言えるでしょう。
AIは、産業や福祉、医療、ゲームなど、あらゆる分野で活用され、業務の効率化やリスクの回避、人命救助、災害予測など、私たちの生活を支える大きな役割を果たしています。今後も、AIはますます広がっていくと予想されているため、AIエンジニアの活躍の場も増えていくはずです。
AIエンジニアになるには
AIエンジニアになるためには、特定の学歴や資格は必要ありませんが、高い専門性が求められます。具体的には、AI開発で使われるPythonなどのプログラミング言語やIoTに関する知識などが必要です。そのため、AIに特化した学科や専攻を置く専門学校や理系大学で、データサイエンスや統計学などの専門知識を身につけることが大切です。
AIエンジニアになるためには、実践的な教育を受けることも重要です。AI開発会社やシステム開発会社などに就職することで、AIエンジニアとしての経験を積むことができます。
具体的にAIエンジニアに求められるスキルには、以下のようなものがあります。
- プログラミング知識
AI開発に使われる言語であるPythonや、統計解析向けのR言語、Webシステムとの親和性が高いJavaScript、最高水準の速度が出るC++言語などをマスターすることが有利です。
2.数学的知識
AIのプログラムは数学の理論をベースに作られており、確率論や統計学、微分積分、線形代数などの分野の知識が必要です。
3.機械学習やディープラーニングの知識
AI開発で使われる機械学習やディープラーニングの知識は必須です。機械学習のアルゴリズムやモデルをあらわす数式、データ解析や統計などの理論を理解しておく必要があります。
4.データベース運用の知識
深層学習や機械学習でビッグデータをより効率的に有効活用するためには、データベースの運用知識や技術が必要です。SQLなどのデータベース言語をマスターすることが重要です。
現在、AI技術が急速に進化していることから、AIエンジニアは非常に需要が高まっています。AIエンジニアの人材不足が世界的な課題となっており、日本でも経済産業省が選ぶ先端IT人材に認定されています。今後ますますAI技術が進化し、AIを活用する企業や組織が増えることから、AIエンジニアの需要は今後も高まっていくことが予想されています。
AIエンジニアに向いている人
AIエンジニアに適している人材に備わっている3つの主な素質について、詳しく説明します。
1.論理的な思考ができる
AIエンジニアは、データ解析やアルゴリズムの取り扱いにおいて、論理的な思考能力が必要です。ビッグデータの処理や機械学習に関わる数学的知識や理論の理解が求められます。このような技術的な知識だけでなく、AI開発においては、情報を分析・検証する能力も重要です。原因と結果の関係や、情報の道筋を客観的に分析することが求められます。
2.好奇心が強い
AI技術は、最先端の分野のため、常に進化しており、未知なことに対して向き合う必要があります。AIエンジニアにとっては、新しい技術や知識を習得することが重要であるため、好奇心が強いことが望ましい素質です。AIエンジニアは、新しい技術や知識を能動的に習得し、自分自身の成長につなげていくことが求められます。
3.コミュニケーション能力が高い
AIエンジニアは、技術的な専門知識に加え、チームワークを重視することも求められます。AI開発には複数の技術者が関わりますので、コミュニケーション能力が高いことが必要です。仕事においては、チームメンバーとコミュニケーションを取り、意見交換や協力ができることが重要です。また、非技術的なメンバーとのコミュニケーションも大切であるため、コミュニケーション能力は必要不可欠です。
AIエンジニアは、技術的なスキルだけでなく、人間性やコミュニケーション能力が重視されることが多いため、幅広い知識やスキル、そして柔軟性を備えた人材が求められます。