IT・Webのお仕事

インフラエンジニアの仕事内容についてわかる!年収や必要な資格など詳しく解説

1.インフラエンジニアとは

私たちが何気なく使っているSNSやECサイトなどのWebサービスが問題無く動いている裏で活躍しているのが、インフラエンジニアです。インフラとはシステムやサービスの土台・基盤のことを指し、これを作るのがインフラエンジニアの役割です。サービスを使う私たちが直接目にする部分ではないので、イメージするのは難しいかもしれません。しかしインフラエンジニアの人たちがいなければ、SNSに投稿しようとしても反応はなく、ECサイトで注文しても商品が届かない…なんてことが起こる可能性がある、非常に大切な役割を果たしている仕事なのです。


2.インフラエンジニアの種類

インフラエンジニアはサーバーとネットワークの2つに分かれます。サーバーエンジニアはその名の通り、サーバーの運用を行う仕事です。ちなみにサーバーというのは、ホームページのデータやSNSに投稿されたデータなどを保存したり必要に応じて出し入れする場所、と思ってもらえれば、まずは大丈夫です。最近ではサーバーを持たず、クラウドサービスを活用する企業が増えてきました。そのため、サーバーエンジニアはクラウドに関する知識を求められることが増えています。

ネットワークエンジニアは、IT機器とインターネットを正しく接続するだけでなく、ネットワーク機器を通じてクライアントが求めるようなシステム構築を行うことがメインの仕事です。構築が上手く行かないとデータの転送ができないなど、責任は重大です。

サーバーとネットワークの他に、セキュリティに特化したセキュリティエンジニアという職種も近年では注目を集めています。悪意ある攻撃からネットワークやシステム、データを守る為に対策を講じる専門家として、クライアントに貢献します。


3.インフラエンジニアの仕事内容

インフラエンジニアの仕事は、大きく分けて3つに分かれます。まずは、設計です。サービスを運営する為にどのようなインフラを作るかを検討し、設計を行います。予算やそれに応じた規模、サービスをエラー無く運用していくための仕組みなど、検討しなければならない内容は多岐にわたります。次に、設計したインフラを実際に構築していきます。サーバーを物理的に用意するのか、それともクラウドサービスを活用するのかによって、構築方法は異なります。しかし設計に基づいたプログラミングを行い、求める機能を実装していくという流れに違いはありません。そして構築後に行うのが運用です。インフラは作って終わりではなく、正常に動いているかを常にチェックし、問題が起これば対処する必要があります。もちろん問題を先回りして対処ができればより良いと言えます。この3段階を適宜分担したり、時には一人で回しながらインフラを整えるのがメインの仕事です。


4.インフラエンジニアの1日の流れ

インフラエンジニアの1日は、プロジェクトの進行度合いや現地作業の有無によって大きく変わります。ここでは、サーバーが置かれた現地での作業がある日を紹介します。

出社は会社ではなく、現地に直行するのが基本です。そこでサーバーや外部機器の設定を設計どおりに進めていきます。昼食は各自でとり、午後からは別のプロジェクトの現場に向かって、午前と同じようにサーバーの設定を進めます。必要に応じてお客様と打ち合わせを行い、インフラ構築の進捗を共有したり、追加でのご要望をヒアリングし、対応策を検討します。16時頃に帰社し、翌日の準備や書類整理を行い、19時に帰宅…というのが、あるインフラエンジニアの1日の流れとなります。


5.インフラエンジニアになるには

現在、IT化があらゆる業界で進んでいることから、インフラエンジニアを求める企業が増え続けています。そのため、未経験でもインフラエンジニアになれるチャンスも大幅に増えています。まずはインフラを構築する要素である「サーバー」「ネットワーク」そして「クラウド」に関する知識を身につけることから始めましょう。難しそう、どうやって身につけたらいいか分からない、という人は情報系の専門学校や大学に入学するのが一番の近道かもしれません。


6.インフラエンジニアの給料・年収

未経験からインフラエンジニアになった直後の平均年収はおよそ300万円ですが、インフラエンジニア全体平均としては450万円から500万円となります。さらに、より高度な資格を取得したり、リーダーやマネージャーとしてプロジェクト全体を見る立場へステップアップできれば、550万円以上と高い収入を得ることもできます。


7.インフラエンジニアに必要な資格

インフラエンジニアとして仕事をする上で、必要な資格はありません。しかしスキルや知識の証明として取得しておいたほうがいいと言われる資格はいくつかあります。ここでは代表的なものを紹介します。

「基本情報技術者試験」は、ITエンジニアの基礎知識やスキルを持っていることを証明する資格です。システムやソフトウェアの開発方法、プロジェクトマネジメントまで言及されている、非常に汎用性の高い資格となっています。

「CCNA/CCNP」は、IT機器大手のCiscoが認定する資格です。インフラエンジニア、特にネットワークの領域に関して基礎的な知識を持っていることを証明する資格として、世界中で活用されています。CCNPはCCNAより更に高度なスキルと知識を持っていることを証明する資格です。

「AWS認定資格」は、Amazonが提供しているクラウドサービスであるAWSを扱う知識を証明する資格です。近年では物理的なサーバーを置かず、このAWSを利用してクラウド上にインフラを構築することが増えています。それに応じてAWSに関する専門知識を持ったエンジニアの需要が高まっており、この資格を持つことでさまざまな企業から引く手あまたの人材となることができます。


8.インフラエンジニアのやりがいと魅力

縁の下の力持ちと言われることもあるインフラエンジニアですが、社会的に影響力のあるシステムの基盤に関われることにやりがいを感じることができるのが魅力の一つです。目立たないかもしれませんが、インフラを構築したときの達成感、クライアントから頂く感謝の言葉など、やりがいを感じる瞬間は多い仕事なのです。また、今後もインフラエンジニアに対するニーズが高まり続けると言われており、スキルを身につければ安定して働くことができるのも魅力と言えるでしょう。


9.インフラエンジニアに向いている人とは

インフラエンジニアに向いているのは、機械が好きな人や縁の下の力持ちになることにやりがいを感じられる人です。ネットワーク機器やサーバーに触れることが多い仕事でもあるので、機械を扱うことに苦手意識を持っている人よりも得意と思える人のほうが向いていると言えるでしょう。また、表立ってシステムを作るというよりもコツコツとネットワーク環境を構築したりすることの方が多いため、誰かのためになる仕事そのものにやりがいを感じられる人は前向きに仕事と向き合えるはずです。

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