IT・Webのお仕事

インフラエンジニアのやりがい・魅力

インフラエンジニアのやりがいとは

インフラエンジニアは、現代社会に無くてはならないシステムを支える、いわば縁の下の力持ちです。

日頃何気なく使っているSNSなどのサービスから、企業が効率的に仕事を進めるために導入している社内システムまで、あらゆるシステムやアプリケーションが、インフラエンジニアによって構築されたサーバーとネットワークの上で動いています。数万人から数億人もの世界中の人がサービスを利用したり、大量の情報を扱ったりしても、安定して動き続けるシステムの構築を求められる、責任の大きな仕事でもあります。

システムの基礎を作るインフラエンジニアには、システム全体を理解できるような幅広いIT知識やスキルが求められます。

こうしたスキルや知識を身につけて、ITインフラの構築と安定した運用ができれば、社会に無くてはならないシステムを支えている、というやりがいが得られるでしょう。


インフラエンジニアの仕事内容

インフラエンジニアの主な仕事内容は、インフラの設計、構築、運用の3つに分けられます。それぞれ詳しくご紹介しましょう。

まず行うのが「インフラの設計」。設計は「要件定義」「設計書の作成」の順に行います。開発に取りかかる前に、クライアントからの要望をエンジニアの視点で整理する工程が要件定義です。クライアント先で活躍している社員やノウハウ・知見を持つ社員にヒアリングを行い、インフラに必要な条件を決めていきます。プロジェクトによって多少異なりますが、よく設定される項目としては、ハードウェアの数やスペック、データの格納領域、OSの種類、セキュリティポリシーなどがあげられるでしょう。要件定義が曖昧だと、後々想定しなかった作業が発生し、進行に悪影響を及ぼしかねません。要件定義の良し悪しがプロジェクトの成否を決めるといっても過言ではないのです。そのため、十分に実績を積んだインフラエンジニアが要件定義を担当することが一般的です。要件定義が完了したら、設計書の作成に移ります。インフラ全体のルールを示した基本設定書と、細かいパラメーターまで落とし込んだ詳細設計書をそれぞれ作成し、インフラ構築をチームで円滑に進められるようにします。

設計の次は「インフラ構築」です。このフェーズでは主にネットワークとサーバーの設定を行います。ネットワーク機器やソフトウェアなどの各種設定を行いながら情報のやり取りができるように整え、ルーターやHUBなどの設置作業、WAN/LAN配線の工事、他システムとの接続まで行います。同時に、Webサイトの情報が収められたサーバーやメールサーバーの準備も行います。

最後が「運用」です。インフラエンジニアは、インフラを構築して終わりではありません。インフラの上で動かされるアプリケーションがうまく動くように調整し、システムが期待通りに動き続けられるように運用を行うのも大切な仕事です。運用業務には、障害の対応と対策、セキュリティ強化も含まれます。サーバー・ネットワーク機器の稼働状況を監視し、有事に備えます。障害には様々なケースがあるため、柔軟かつ的確に対応することが求められます。強固なインフラを作ることで、大量のアクセスが集まった時や悪意のある攻撃を受けても安定して稼働し続けるシステムが完成します。まさにインフラエンジニアとしての腕の見せ所、と言えるでしょう。


インフラエンジニアを目指すには

インフラエンジニアは専門性の高い仕事の一つ。ITに関する知識を持ち、経験を積んでいなければ、即戦力のインフラエンジニアとして就職するのは難しいかもしれません。最低でもネットワークやサーバーに関する知識はもちろん、プログラミングスキルやセキュリティに関する知見が求められるでしょう。

経験のない人がインフラエンジニアを目指すには、大きく二つの道があります。一つが、IT系の勉強ができる大学や専門学校で知識を学ぶ、という道。もう一つが、未経験からでもスタートできるような研修制度の整えられた企業に入社し、サーバー運用・保守などの業務を通じて経験を積んでいく、という道です。

資格の取得は必須ではありませんが、自分のスキルを証明するためにも取得しておくと就職や転職の際に有利に働きます。資格の種類には「ネットワークスペシャリスト」や「データベーススペシャリスト」、大手情報機器メーカーのCiscoが運営する「CCNA」などがあります。これらの知識やスキル、資格については、独学で取得することも可能ですが、有識者が開催する勉強会などに参加することで効率的に学習することができます。また、職業訓練でインフラエンジニアに必要なスキルを無料で受講することも可能です。就職のハードルは高いように感じますが、ITエンジニアは全般的に人手不足であるため、必要なスキルを身につけることができれば、引く手数多の世界です。焦らず着実に技術を身につけて就活に臨むことをおススメします。

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