ホテルスタッフ・ホテル業界のやりがいと魅力
ホテルスタッフ・ホテル業界のやりがいとは
ホテルスタッフは部門や役職によって仕事内容が大きく変わります。ホテルによって宿泊に関する部門だけでなく、レストランでお客様をおもてなしする飲食部門、結婚式やパーティ、会議、イベントなどの催事を執り行う宴会部門、ホテルの利用を旅行会社や企業にご提案し、集客のための企画を立案・運用する営業部門など、様々な部門に分かれてホテルの運営を支えています。
しかし、部門や業務内容が異なっていても、その目的は一つ。「お客様が快適に過ごして頂けるように、サービスとホスピタリティを提供する」ことです。そして、お客様に快適な時間を提供できたときや「ありがとう」の言葉を頂けたときにやりがいを感じるのは、どの部門であっても変わらないものです。
フロントスタッフやドアマン、コンシェルジュといった直接お客様と接する業務を担当するスタッフは、プロの接客スキルを身につけることが求められます。画一的なサービスに終わらず、目の前のお客様に適した対応を自分で考え行うことが、一流の接客。これができるようになったとき、自分の成長というやりがいを実感できるはずです。
また、語学力を活かせるのも、ホテルスタッフのやりがいの一つです。昨今は特に、インバウンド観光（外国人の訪日観光旅行）の需要増加によって、英語や中国語などの外国語に触れる機会が増えてきました。ホテルスタッフとして外国のお客様をお迎えする際に、持っている語学力を活かしてスムーズにご案内できれば、やりがいを感じられるでしょう。
ホテルスタッフの仕事
先に述べたとおり、ホテルスタッフと一口に言っても様々な仕事があります。ここでは主に宿泊部門のホテルスタッフの仕事を4つ、紹介します。
まず1つ目は「フロント」です。ホテルの受付カウンターをフロントと言い、そこでご案内やチェックイン・チェックアウト、会計、宿泊の予約といった接客業務を行います。「何かあればフロントへ」と考えるお客様も多く、まさにホテルの顔といえる仕事です。
2つ目は「ドアマン」です。ホテルの玄関に立って扉を開け、お客様をお出迎えする仕事ですが、ただ扉を開け閉めするだけではありません。お客様の行動を先回りする気配りが求められますし、何より最初にお客様と顔を合わせる大切な役目です。エレガントな立ち居振る舞いで、お客様に感動を与えることが、ドアマンの使命と言えるでしょう。ちなみに女性がこの仕事をしていても「ドアマン」と呼ばれることが多いようです。
3つ目にご紹介するのは「コンシェルジュ」。お客様のあらゆるご要望に応える執事のような仕事です。施設や周辺観光地の案内、レストランの予約はもちろん、観劇チケットや交通機関の予約手配まで対応します。コンシェルジュはどんな要望にも代替手段も含めたあらゆる手を使って応えるため、接客の経験を長く積んだスタッフが担当することが多い傾向にあるようです。「コンシェルジュは『No』と言わない」という逸話が生まれるのは、そうした接客対応技術の高さによるのかもしれません。
4つ目にご紹介するのは「ハウスキーパー」です。直接お客様と接することは少ないですが、快適な客室を提供するために無くてはならない存在です。主な業務内容としては、客室の清掃やベッドメーキング、備品の補充、部屋の点検が挙げられるでしょう。チリ一つ見逃さない、責任感と丁寧な作業が求められます。
ここで挙げたのは宿泊部門に所属するホテルスタッフの主な仕事です。他にも様々な仕事によってホテルは運営されており、お客様の充実した滞在体験にはどれも欠かすことはできません。
ホテルスタッフになるには
ホテルスタッフになるために必ず必要となる資格や、通わなければならない学校などはありません。多くのホテルでは、その人の人柄や社会性、マナーを身につけているかどうかを見て採用を決めるため、就職の際に学歴は重視されない場合がほとんどです。しかし、一流ホテルなどに就職を希望する場合、倍率も高くなるため、接客経験や学校でホテル業務について学んだ経験などをアピールできるかどうかが決め手となることも。ホテルスタッフになりたい、観光業界に関わる仕事がしたい、という明確な目標があれば、観光学科のある大学や観光系の専門学校に進み、実践的な知識と経験を積むことも視野に入れるといいでしょう。また、就職前にアルバイトスタッフとしてホテルで働いた経験があれば、「どうしてもホテルで働きたい！」という意欲をアピールできるので、アルバイト募集をしているホテルを探して挑戦してみるのも良いかもしれません。
外資系のホテルではそれに加えて語学力も求められることがあります。語学力を証明する何らかの資格を取得しておくと、有利に働くはずです。