スポーツ・健康のお仕事

スイミングインストラクターに資格は必要?

スイミングインストラクターの資格に必要性

スイミングインストラクターとして働く上で、必須となる資格はありません。

しかし、資格を取得することで有利になることが多くあります。

その一つが、専門的なスキルや知識を証明し、顧客が安心してサポートを任せられるきっかけにできるという点です。

近年、健康への意識の高まりや、体づくりを目的に水泳を使ったトレーニングやエクササイズに取り組む人が増えています。専門的な知識やスキルを身につけておくことで、顧客の悩みや課題に対して適切な指導ができます。知識に裏付けられた指導は顧客からの信頼にも繋がります。スポーツ選手の指導にはより高度な専門性が求められることもあります。必要な知識とスキルを持っていることを証明する手段となるのが、資格の取得です。将来アスリートのサポートをしたいと考えている人は、資格の取得はマストと言えるでしょう。

また、顧客を危険から守るためにも、資格取得を通じて得た知見は役に立ちます。水中で行う運動には、命の危険がつきものです。顧客の中には、水泳未経験者やリハビリ目的など、水に慣れていない方も大勢いらっしゃいます。万が一、足をつって溺れてしまった方を発見した場合、迅速に救助を行い、人工呼吸や心臓マッサージなどの適切な対処をしなければなりません。こうした救急蘇生法に関するカリキュラムがある資格に取り組んでいれば、有事の際に慌てずに対処できます。顧客に安心して指導を受けてもらうためにも、資格の取得をおすすめします。


スイミングインストラクターの資格の種類

「基礎水泳指導員」と「公認水泳教師」「公認水泳上級教師」の二種類が、水泳などのトレーニングやフィットネスを指導する上で最もメジャーな資格と言えます。どちらも適切な水泳指導に必要な正しい知識と技術、競技運営に必要な審判法や緊急時の対応などを身につけている証明となります。


スイミングインストラクターの資格の取得方法

・「基礎水泳指導員」

スポーツジムやフィットネスクラブ、スイミングスクールなどで、水泳や水中歩行、水中エアロビクスなどを指導できる資格です。

全国の公益財団法人日本水泳連盟の施設で受験が可能です。まずは計40時間の講習を受け、基礎知識を学びます。その後学科試験と実技試験、面接試験を受け合格して資格取得となります。学科試験では「指導法の基本」や「水泳の管理と安全対策」などが出題されます。実技試験では、「100m個人メドレーなどの競技種目」や「心臓蘇生」などをテストします。各科目とも100点満点中60点以上が合格ラインです。

・「公認水泳教師」「公認水泳上級教師」 より専門的な知識・技能を要求される水泳指導者のための資格であり、商業スポーツ施設でのアスリートの指導から地域スポーツ施設の経営コンサルタントのような仕事に携わることも可能な資格です。公益財団法人日本スポーツ協会にて取得できます。専門カリキュラムと公認スポーツ指導者養成講習会の共通科目カリキュラムの両方を受講することで資格が与えられます。


スイミングインストラクターに必要なスキル

スイミングインストラクターに求められるスキルは大きく3つあります。

・分かりやすく伝える能力

水泳を全く経験したことがない方に指導をすることもあります。分かりやすく泳ぎ方などを伝えることができるかは重要な能力です。動きだけを見て感覚で分かる人もいれば、動きを見ただけでは分からずアドバイスを基に泳ぎ方を学ぶ人もいます。目の前の人が理解できるような動き方、レベルに合わせたカリキュラムの作成など、一人一人にあった指導を行う必要があります。

・メンタルケア

ダイエットやリハビリなどを目的とした水泳の指導をすることもあるでしょう。この場合は特に、「声をかける」「応援をする」などのアクションで顧客のやる気を促し、パフォーマンスの向上を図ることが求められます。ポジティブなメンタルに導くだけでなく、「今日は元気がない」「顔色が良くない」などの顧客の状況を察し、ネガティブな状態のメンタルをケアすることが求められる時もあります。さらに体調が良くない場合は中止を提案するのも、顧客の為に必要です。事前の計画を頑なに守って指導するのではなく、当日のメンタルをよく観察し、最適な指導方法を臨機応変に組み立てることも重要なのです。

・楽しさを伝える力 最も重要なことは、水泳の楽しさを実感してもらう工夫です。初めて水に入るお子さんや新たな趣味として水泳を選んだ人に、泳ぐことを楽しんでもらううちに出来なかったことが出来るようになる、という感動を与えることができます。自分の成長に充実感を与え、努力をする楽しさも感じてもらえたら本望かもしれません。スイミングインストラクターは水泳を通して精神的な成長も育んでいく仕事です。

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