保育・こどものお仕事

保育士の仕事内容についてわかる!

保育士の仕事内容

乳児から小学校入学前の、保育を必要としている子どもを預かり、保護者に代わって子育てをするのが保育士の仕事です。乳幼児期という人間形成の上で非常に重要な時期に多くの時間を一緒に過ごす保育士は、子どもから信頼される存在でなければなりません。また、子どもの体調の変化や気持ちを把握して適切なコミュニケーションを行うことができる、保護者の抱える育児の悩みに対応できるなどの技術を持つ、保育のプロフェッショナルであることが求められます。そのため、保育士として働くためには、必要な知識を身につけた上で国家資格を取得する必要があります。

保育士が行うのは、単に子どもを預かり、身の回りの世話をすることだけではありません。食事や睡眠、排せつの補助といった世話ももちろん大切ですが、そういった世話を通じて基本的な生活習慣を子どもに学んでもらい、心と身体の成長を後押しすることが大切な仕事です。さらに年中、年長と年齢が上がれば、子どもたちに集団生活のルールを守る社会性を身に付けさせ、友だちとの接し方や遊び方を教えていきます。

また、保護者に対して育児の悩みの相談に乗りながら、園内での子どもの過ごし方を共有することも大切な仕事の一つです。


幼稚園教諭との違い

保育士と幼稚園教諭の違いは3つあります。

1つ目は、働くために必要な資格です。保育士になるためには厚生労働省が管轄する「保育士資格」が必要ですが、幼稚園教諭になるためには文部科学省が管轄する教員免許「幼稚園教諭免許」が必要となります。

2つ目は、働く場所です。保育士が働く場所は保育園、児童養護施設など、子どもを保育する施設です。それに対して幼稚園教諭は幼稚園での勤務となります。ちなみに最近では、保育園と幼稚園の機能を併せ持つ「認定こども園」と呼ばれる施設も増えています。ここで働く職員は保育士資格と幼稚園教諭免許の両方を持っていることが条件となります。

そして3つ目は、その仕事内容です。保育士は保護者に代わって保育を行い、生活習慣を教えることが求められています。一方で幼稚園教諭は、小学校入学の準備として教育を行うことが求められます。


保育士の1日のスケジュール

朝、出勤したら開園の準備を行います。部屋の掃除、スケジュール確認を済ませた頃に開園の時間になり、子どもたちを迎えます。登園後、朝の挨拶や出席確認を行います。保護者から子どもの体調を聞くこと、そして検温も忘れずに。その後は体操、散歩、工作、歌あそび、読み聞かせなど、子どもの年齢に合わせた保育を行います。

昼食が給食の場合は配膳を行います。子どもによってはアレルギーを持っていることもあるため、口に入れないように注意を払います。

その後、0才児から2才児の着替えのサポートをし、お昼寝へ。子どもたちが寝ている間に会議や連絡帳への記入などを済ませます。

お昼寝が終わったら、園内で自由に遊ばせながら保護者のお迎えを待ちます。子どもの様子や連絡事項を伝えながら引き渡します。子どもを見送った後、園内を片付け、戸締まりをして勤務終了となります。


保育士のやりがい

保育士にはさまざまなやりがいがあります。その中でも特に大きいのが、子どもの成長を間近で感じられることではないでしょうか。

初めて歩いた時や、初めて言葉を喋った時など、できることが徐々に増えていく子どもたちを見守るのは、何度味わっても嬉しいものです。さらに、保護者から頼られることもやりがいの一つです。保護者のほとんどが、育児に悩みを持っています。育児のプロフェッショナルとして相談に乗り、時には保育士ならではの知識や経験で解決に導くことで、信頼を得ることができます。

しかしなによりも、子どもが好きな方にとって、一緒に時間を共有するというこの仕事そのものが魅力となるはずです。大変な時期であっても、子どもの笑顔を見るだけで頑張れるという保育士も大勢います。


保育士になるには

保育士として仕事をするには、保育士資格が必要です。資格取得には主に2つの方法があります。

1つが、保育士養成機関として認められた大学、短大、専門学校で必要な科目を履修し、卒業すること。そしてもう1つが保育士試験に合格することです。

保育士養成機関として厚生労働省から認められた学校では、保育士の専門科目だけでなく、教養科目も学ぶことができます。さらに実習が必修科目の一つになっているのも特徴です。また、専門学校では大学と比べてより実践的な知識を学ぶことができます。

保育士養成学校に入学しない場合に受けることになる保育士試験には、受験資格が定められています。大学に2年以上在籍している、児童福祉施設で一定の実務経験がある、幼稚園教諭免許状を持っているなどの条件をクリアしてから受験が可能です。保育士になる最短ルートは専門学校で学ぶことである、と言えそうです。

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