シェフになるには?必要なこととは
食・製菓・調理・栄養のお仕事

シェフになるには?必要なこととは

シェフとは

レストランやホテルのキッチンで、コックをまとめる責任者として活躍しているのがシェフです。コックとは調理師のことで、調理はもちろん皿洗いや下ごしらえなどあらゆる厨房の仕事を受け持ちます。しかしシェフは総料理長としてお店の料理全体に目を配り、そのクオリティを担保することが求められます。そのため掃除や下ごしらえなどの雑用をすることはありません。レストランやホテルの顔となるのがシェフなのです。


シェフの仕事内容

総料理長としてメニューを開発する、コース料理を組み立てる、スタッフの配置を行なうなどレストラン全体の監督を行なうのがシェフの仕事です。そのため、1つのレストランに通常シェフは1名しかいません。その他、コックが作った料理の味や盛り付けなどのクオリティをチェックし、コックの育成・指導を行うことも大切な仕事です。


シェフの一日の流れ

シェフの1日は、ホテルかレストランなど、働く環境によって変わります。

例えばホテルで働くシェフであれば、人員に余裕があるため休憩を交代で取りながら働いたり、シフト制で休みも比較的取りやすいのが特徴です。レストランを経営するオーナーシェフとなると、基本的に休みは週1日の定休日のみという場合もあります。ここでは、ホテルで働くシェフの1日を一例として挙げてみます。

朝8時に出勤し、お店に届いている食材のチェックからスタート。ランチとディナーの仕込みを始めます。他のスタッフが出勤してきた10時ごろからミーティングを行い、当日のスケジュールの確認をします。11時30分、ランチ営業が始まります。コックの作る料理の味や盛り付けチェックをしながら、厨房全体のコントロールを行います。15時ごろにランチ営業が終了するので、休憩をとります。その間、部下のコックを指導することもあります。17時になれば、ディナー前のミーティングを行なってディナーに備えます。17時30分からディナー営業が始まり、ランチと同じように料理のチェックを行います。21時過ぎにディナー営業が終了します。後片付け等は基本的に部下のコックが行なうため、シェフはそのまま勤務も終了となります。


シェフの職場

洋食を提供するホテルの料理部門やレストラン、カフェ、結婚式場などのイベント会場がシェフの職場となります。中には独立してオーナーシェフとなる人もいます。それぞれの環境で働き方が大きく異なるため「どんなシェフになりたいか」を考えながら職場を選び、キャリアを積むことが大切です。


シェフになるには

シェフになるためには、まず一人前のコックになる必要があります。シェフは自ら調理をすることがなくても、盛り付け、味付けの最終チェック、メニューの開発などを行います。そのため、厨房をまとめる責任感、リーダーシップ、マネジメントの能力が必要になります。

また、シェフにとってメニュー開発は、他店との差別化をはかり、お客さまの来店動機にもなる大切な業務です。お客さまの目と舌を楽しませる一皿を生み出すために、発想力や美的センスが求められます。


シェフの給料・年収

コック(調理師)の上の立場であるシェフは、給与も高くなります。レストランが繁盛店になったり、自分自身が有名シェフとしてメディアに取り上げられれば、年収1000万円以上も十分可能です。また、独立してレストランの経営にも携わるオーナーシェフになれば、自分で自分の給与を決めることができます。


シェフに必要な資格

シェフはコック・調理師と同様に、必要な学歴や資格はありません。中学、または高校卒業後にすぐ料理の世界に飛び込み、現場で調理スキルを磨き、有名なシェフとなった人もいます。ただし、就職先によっては高卒以上の人を募集していたり、調理師専門学校卒業者を優遇したりします。調理師専門学校の学費は1年制か2年制かで異なりますが、年間150万前後が一般的です。

調理師専門学校に通うことで、国家資格の「調理師」を取得することも可能ですので、シェフを目指す上での最短ルートであると言えるかもしれません。


シェフのやりがいと魅力

シェフも料理人です。お客様の「美味しい!」というお声を頂くときが、一番のやりがいを感じる瞬間です。また、料理とひたすら向き合い、満足できる一皿を作ることができた時もやりがいを感じられます。

コックと違い、シェフはメニューやコース料理の考案にも携わります。自分の理想とする世界観を料理で表現することが、シェフだけが得られるやりがいであり魅力なのです。


シェフに向いている人とは?

シェフになるまで、下積み期間をコックとして過ごすことになります。そのため、ひたすら自分の技術を上げる努力ができることがシェフになる条件となります。また、お客様に味と見た目で愉しんでもらえる料理を創造する、というセンスも求められます。また、厨房に立ち続けるには体力と適切な体調管理も必要です。自制心をもって日々を過ごすこともシェフになる条件と言えるでしょう。

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