パン職人のやりがい
パン職人のやりがいや魅力
多くの子どもから憧れを集めるパン職人の仕事は、働く大人も惹きつける多くの魅力を持っています。その中でもっとも大きいのが、「お客様を笑顔にできる」というやりがいでしょうか。パン職人の方々は口を揃えて「自分たちの焼き上げたパンを楽しみにしてくれているお客様がいるから頑張れる」といいます。時には、直接「美味しいパンをいつもありがとう」と常連さんからお声がけいただくこともあります。美味しいパンを食べたら、どんな人でも笑顔になりますよね。そんな喜びを与えられる仕事が、パン職人なのです。
魅力はまだまだあります。例えば、様々なパンを研究し、定番のパンはより美味しく、新しいパンは一つでも多く創造できること。パン好きな人にとっては、日々変わる温度や湿度などに対応して、思い描いた通りのパンを焼くことも、全く新しいパンを創造し、お客様からの反応を得ることも大きな喜びとなります。
パン職人が活躍する場所は、パン屋さんだけではありません。メーカーの工場で数多くのパンを効率的に焼き、多くのお客様に喜んでもらうこともできますし、ホテルやレストラン、カフェの厨房で美味しいパンを焼いて感動を与えることもできます。雇用形態も正社員やアルバイト、独立して店長、オーナーなど、ライフスタイルに合った働き方を選ぶことができます。技術を持っていれば、仕事に困ることはないでしょう。もし結婚や子育てなどで現場を離れたとしても復帰は簡単にできますし、自宅でパン教室を開く、など自分のペースでパン作りと関わり続ける道もあります。 独立しやすいという点もメリットになります。作るパンに魅力があれば、多くの人が訪れる人気店を作り上げることも可能です。最近ではフードトラックなど移動式の店舗や、間借り営業の店舗、イベント出店など様々な形態のお店も増えています。このように、新しく自分のお店を持つことへのハードルは年々下がっています。腕があればどこでも働ける仕事なのがパン職人の魅力の一つと言えます。
パン職人に向いている人とは？
パン職人は、実は力仕事が多い仕事です。沢山のパンをオーブンから出し入れしたり、生地に使う小麦粉の袋を持ったり、生地をこねたりと体力が必要な場面が多くあります。また、開店までにパンを焼き上げるために深夜や早朝に作業をすることも、珍しくありません。不規則な働き方になる場合、体力に自信のある人に向いている仕事と言えそうです。
また、毎日食事以外の時間もパンと向き合うことになる為、何よりパンが好きという情熱を持つ人が楽しく働くことができる仕事でもあります。美味しいパンを焼き続けるのは大変です。趣味ではなくプロとしてお金をいただく以上、向上心を持つことが求められます。シビアな評価をされる事もありますが、それでも努力をし続けることは、情熱がなければ難しいでしょう。 さらに求められるのが、マネジメントスキルです。最初から持っている必要はありませんが、開店までにパンを焼き上げて商品を揃えるためには、時間管理の意識を持っていた方が効率的に仕事を進めることができます。
パン職人の仕事内容
パンを作る基本的な工程は、バターや卵などさまざまな材料を混ぜて発酵させて生地を作り、成形を行い、最後に焼き上げることで完成します。小さな店舗や個人営業のパン屋さんでは作業を全て1人で行うことが多いですし、逆に大型店舗やレストラン、パン工場などではそれぞれの工程を複数人で分担することもあります。
小さな店舗ではパンの陳列やレジ打ち、接客までパン職人が受け持っています。お客様と直接会話する機会があれば、どんなパンが食べたいかなどの要望や、以前食べたパンの感想などを伺い、次のパン作りの参考にするチャンスです。
ここで、街中でよく見かけるパン屋さんで働くパン職人の一日を見てみましょう。
こうした規模のパン屋さんには、朝食や昼食として食べようと出勤途中に来店されるお客様も多いため、早朝に開店する店舗が多くあります。早いところでは、午前5時から仕込みを始める店舗もあります。
開店後も次々とパンを焼き上げ、ランチタイムに向けてパンを陳列していきます。パンを焼き上げる合間に、パン職人が表に出て販売や接客の対応をすることも。
お昼以降は、店のスタッフと交代で休憩を取りながら、売れ行きに応じて追加でパンを焼いていきます。夕方になってお客様の出入りが落ち着いてきたら、翌日のために生地の仕込みを始めます。大抵の店舗は、20時ぐらいには閉店します。その後は道具を片付けて店内や厨房を清掃し、帰宅します。 帰宅後も新しいパンのアイデアについて考えている職人は大勢います。パン以外の料理から新しいパンのレシピを閃くこともあるため、視野を幅広く持つことが良いパン職人への近道かもしれません。