加古未侑

医科・歯科・看護・介護のお仕事

社会医療法人社団順心会 順心神戸病院

加古未侑さん

医療事務

神戸元町医療秘書専門学校 2024年卒業

卒業学科:医療事務科

卒業コース:

出身高校:兵庫県立明石高等学校

 

地域の“安心”を支える医療事務の役割

 私は、順心神戸病院で医療事務として働いています。この病院は神戸市内にある地域密着型の医療機関で、日々多くの患者様が来院されます。
 私たち医療事務の役割は、受付や会計、医療費の請求業務などの事務処理を通じて、病院全体の運営を支えること。特に、受付窓口は患者様が最初に接する場所であり、第一印象を決める大切な場面でもあります。

 地域の皆様にとって「安心して通える病院」であるためには、日々の丁寧な対応と信頼関係の積み重ねが何よりも重要です。
 これまでの仕事の中でも、特に印象に残っているのは、患者様からの要望に迅速に対応し、「ありがとう、本当に助かりました」と直接感謝の言葉をいただいた瞬間です。自分の行動が誰かの安心につながったと実感できた時、この仕事のやりがいを深く感じました。
 また、期日がある書類作成を任され、無事に間に合わせることができた時にも、「ちゃんとやりきれた」という自信と共に、周囲の信頼を得ることができたことが嬉しかったです。

医療の仕事を志し、専門学校へ

 もともと私は、医療に関わる仕事がしたいという思いがあったので、神戸にある「神戸元町医療秘書専門学校」に進学しました。進学先を決める時に魅力として感じたのは、医療事務に必要な多くの資格が取得できることです。実際、授業だけでなく資格取得に向けた勉強も進める中で医療の知識が深まり、ますます「医療事務の仕事にチャレンジしたい」と思えました。

専門学校で身につけた実践力が今の自信に

 今の私がこうして医療事務として働けているのは、専門学校での実践的な学びがあったからです。学校では、紹介状や入院計画書などの医療文書をパソコンで作成する技術を学びました。また、ドクターの代行としてカルテに患者様の症状や治療内容を入力する練習も行いました。最初は難しく感じた作業も、繰り返し練習するうちに自然と身についていきました。

「接遇」で学んだ、患者様への向き合い方

 また、学校の学びの中で、特に現在の仕事にも役立っていると感じるのは「接遇」の内容です。「接遇」とは相手を理解し適切に迎えるための対応のことで、患者様と直接関わる医療事務としての基本の考え方や姿勢を身につけることができました。
 患者様の不安を少しでも軽くするには、一人ひとりの目線に立ち、思いやりを持って接することが何より大切です。たとえば、受付で丁寧な声かけを続けていると、少しずつ会話が生まれ、名前を覚えてもらえるようになり、信頼関係が築かれていることを感じます。
 そうした場面が増えると、「今、自分は誰かの安心に少しでも寄与できているんだ」と自信を持つことができます。これからも、来院時に少しでもリラックスしていただけるような関わり方を続けていきたいですね。

次は“求められる存在”になるために

 今後の目標は、言われたことを正確にこなすだけでなく、患者様や医療スタッフの方々が今何を必要としているのかを自ら考え、行動できるようになることです。たとえば、表情や声のトーン、動きから相手の不安や困りごとに気付き、先回りして対応できるようになりたいと思っています。そして「この人がいてくれると安心できる」と思っていただける存在を目指しています。

医療事務は、人を支えるやりがいのある仕事

 医療の現場は忙しく、大変なことも多くありますが、その分、感謝の言葉を直接いただけたり、自分の関わりが誰かの役に立っていると感じられたりすることがたくさんあります。人と関わることが好きで、医療の現場で誰かを支える仕事をしたいと思っている高校生の皆さんには、ぜひ医療事務という仕事に挑戦してほしいです。