広報の仕事内容についてわかる!必要なスキルや年収は?
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広報の仕事内容についてわかる!必要なスキルや年収は?

 企業や商品、サービスを多くの人に知ってもらうための大切な役割を担っているのが広報の仕事です。しかし、実際にどのような業務を行っているのか、どんなスキルや資格が必要なのか、イメージが湧きにくい方も多いのではないでしょうか。この記事では、広報の仕事内容から必要なスキル、資格、やりがいまで徹底解説します!

1.広報とは

 広報とは、企業や団体がその活動や商品、サービスを多くの人に知ってもらうための情報発信を行う仕事です。単なる宣伝だけではなく、信頼関係の構築やブランドイメージの向上も含まれています。広報活動によって企業の魅力や強みが正しく伝わることで、消費者や社会との関係性が強化されます。

2. 広報とその他の違い

2.1. 広報とPR

 PR(パブリック・リレーションズ)とは、企業と顧客や株主などとの関係を構築する活動です。テレビや新聞、雑誌といったメディアを通じたイメージ形成を狙う活動が主になります。PRは広報活動の一部と捉えることがほとんどです。

2.2. 広報と広告宣伝

 広告は商品やサービスを顧客に売り込むメッセージを発信する活動ですが、広報は信頼性や好感度を高めることを重視します。枠を購入する広告に対し、広報は無料でメディアに取り上げられる戦略を立てるのが特徴です。

3. 社外広報の業務内容について

 広報には主に社外広報と社内広報の2種類があります。まずは社外広報の具体的な業務内容を紹介しましょう。

3.1. プレスリリースの作成と配信

 新商品やキャンペーン、会社のニュースなどをメディア向けに発表する文章を作成します。わかりやすく魅力的に伝える文章スキルが求められます。

3.2. メディア取材の対応

 テレビや新聞、雑誌などのメディアからの取材に応じ、企業の情報やコメントを提供する役割も担います。企業の顔としての対応が求められるため、誠実で丁寧な対応が必要です。

3.3. SNSとブログの運営

 最近ではSNSを活用した広報活動も増えており、企業の公式アカウントを運営し、フォロワーに情報を発信する業務も行います。SNSを通じて顧客との交流を深めることができるため、ファン層の拡大に貢献します。SNSの投稿がバズれば、広告費を抑えつつ知名度を爆発的に拡げることも可能です。

3.4. イベントの企画・運営

 商品やサービスの認知度を高めるためのイベントを企画し、実施します。新商品発表会や展示会など、多くの人に直接アプローチできる場を提供します。

3.5. 危機管理の対応

 企業にとってマイナスの影響を及ぼす出来事(クレームや不祥事など)が発生した場合、迅速に情報を発信して適切に対応します。企業の信頼を守るため、正確で迅速な対応が求められます。

4. 社内広報の業務内容について

 社員同士のコミュニケーションを円滑にする取り組みとして、社内広報の重要性が近年見直されています。

4.1. 社内報の発信と情報収集

 社員向けのニュースレターや社内報を作成し、会社の活動や経営方針を共有します。これにより、社員が会社と事業に対する理解を深め、一体感を持って働くことができるようになります。

4.2. 社内コミュニケーションの強化

 社内イベントの企画や、部署間の連携を促進するための取り組みも行います。そのため社員が働きやすい環境を整え、企業文化向上に貢献します。

5. 広報になるために持っておくべき資格

 広報になるために必要となる資格はありません。しかし持っていると役に立つ資格は多くあります。ここでは、特に取得を目指したい資格を3つご紹介します。

5.1. PRプランナー

 PRプランナーは、日本パブリックリレーションズ協会が認定する資格で、広報やPRに関する知識を体系的に学ぶことができます。実務にも役立つスキルが身につくので、広報としてレベルアップしたい!という人にピッタリの資格です。

5.2. IRプランナー

 IR(インベスター・リレーションズ)プランナーは、日本IRプランナーズ協会が認定する資格です。企業と投資家の関係構築をサポートするためのノウハウを学ぶことができます。取得には財務知識も必要とするため、企業の広報活動の幅を広げることも可能になります。

5.3. 商品プランナー

 商品プランナーは、日本商品開発士会が認定する資格です。講座を受けることで、商品開発やマーケティングに関する体系的な知識、商品やサービスを効果的にアピールするためのスキルが身に付きます。

6. 広報になるためにどんなスキルが必要?

6.1. コミュニケーションスキル

 取材対応や社内外の関係者との連携が多いため、円滑なコミュニケーション能力が不可欠です。

6.2. 情報処理・分析力

 日々の情報収集や分析を行い、企業にとって有益な情報を発信するスキルが求められます。市場のトレンドを把握する力も重要です。

6.3. プロジェクト管理・関係構築

 イベント企画やプロジェクトの進行管理ができる力や、外部のメディアや関係者と良好な関係を築く能力も必要です。

7. 広報のやりがい

7.1. 企業や商品を広く認知させることができる

 自分の働きかけが多くの人に影響を与え、企業や商品の認知度向上に貢献できることが広報の醍醐味です。アイデアや工夫を凝らした企画で人気を集めることができれば、大きなやりがいを感じられます。

7.2. 反響を感じることができる

 メディアで取り上げられたり、SNSで反響があったりすると、自分の仕事が社会に影響を与えていると実感できるでしょう。

7.3. 外部関係者との信頼関係を構築できる

 メディアやパートナー企業との関係を築き上げることで、自分の人脈も広がり、企業の信頼を高めることができます。

8. 広報の給料・年収

 広報の年収は企業規模や業界によって異なりますが、平均では493万円とされています(厚生労働省が令和5年に行った賃金構造基本統計調査による)。経験を積んでスキルを上げ、専門性を高めることで平均以上の収入を得られるでしょう。特にPR業務やIR業務に特化したスキルがあると、高収入が期待できます。

9. まとめ

 広報は企業や商品のイメージを社会に伝える重要な仕事であり、やりがいも大きいです。その業務内容は多岐にわたり、関係者との信頼関係を築くことで企業の成長に貢献できる、魅力的な仕事であると言えるでしょう。