イラストレーター
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イラストレーター

イラストレーターという仕事について、必要なスキル・資格、年収、なるにはなどのポイントで解説します。普段は見えないイラストレーターという仕事の現場まで学べます。「なりたい自分」になるための第一歩を踏み出しましょう。

イラストレーターとは

イラストレーターとは、クライアントから依頼を受け、指定されたコンセプトや媒体に合わせたイラストを創り出すクリエイティブな職業です。本や雑誌の挿絵、ウェブサイト用のイラスト、広告や商品パッケージデザインなど、幅広い分野でその技術が求められています。この仕事で重要なのは、ただ自分が描きたいものを描くのではないという点です。クライアントのニーズを理解し、目的に合った作品を提供することが大切なのです。いわば、視覚を通じて情報や魅力を伝え、社会に影響を与えるプロフェッショナルです。自分の作品で感動や喜びを与えることができる、やりがいのある仕事と言えるでしょう。

イラストレーターの仕事内容は?

一般的なイラストレーターの仕事の流れは、まずクライアントからの依頼を受け取り、詳細をヒアリングします。作風やイメージ、利用媒体、納品形式、ターゲットの年齢層や性別など詳しく聞くことで、クライアントが欲しいイラストを作ることができるので、丁寧なヒアリングがとても大切です。次に、要望を踏まえたデザインサンプル(ラフ)を作成し、クライアントに提出します。ラフが承認されたら、本格的なイラスト制作に着手します。制作過程では、下絵から着色までを経て完成に至りますが、途中クライアントからのフィードバックに基づき修正を行うこともあります。最終的にクライアントへ納品し、必要に応じて追加の修正を行います。

クライアントの想いをイラストによって具現化しようという姿勢が、仕事をするうえで最も大切なポイントです。

イラストレーターに必要なスキル

グラフィック関連のツールを使用するスキル

パソコン、タブレット、イラスト制作ソフトの3つは、イラストレーターとして仕事をするうえで必要となるツールです。イラスト制作ソフトとして代表的なものにAdobe Photoshop・Illustrator、CLIP STADIO、SAIが挙げられます。これらのデジタルツールを駆使することで、細かい修正から大胆な表現変更まで、幅広いクリエイティビティを展開できます。イラストレーターによっては、鉛筆、絵の具、切り絵といったアナログなツールや表現方法を使うこともあります。

デザイン能力

色彩理論、形状、レイアウトといった基本的なデザインの原則を理解し、それを作品に活かす能力が求められます。トレンドを把握するセンスや独自のスタイルを確立することも、イラストレーターとしての魅力を高める要素です。また、クライアントの要望を形にするためには、媒体やコンテキストに合ったデザインをイラストレーター側から提案できる能力も必要になるでしょう。

コミュニケーション能力

クライアントとの要望の把握や修正のフィードバックを円滑に進める上で、コミュニケーション能力も必要不可欠です。明確かつ効果的なコミュニケーションを取ることで、仕事の進行がスムーズになり、クライアントの信頼を得やすくなります。また、自身のアイデアを的確に伝え、納得してもらう交渉力や説得力も、この職業において大切なスキルの一つです。

イラストレーターに活かせる資格

イラストレーターにとって、技術やセンスを証明する資格は大きな武器となります。ここでは3つの資格をご紹介します。

Photoshopクリエイター能力認定試験・Illustratorクリエイター能力認定試験

この資格は、グラフィックデザイン業界で広く使用されるAdobeのソフトウェア、PhotoshopとIllustratorの操作スキル及び問題解決力を評価する資格です。

アドビ認定プロフェッショナル

この資格は上記と異なりAdobe社自身が認定する資格です。Photoshop、Illustratorを含むAdobe Creative Cloud製品全般の専門知識とスキルを証明します。

色彩検定

色彩に関する深い理解を証明するのがこの資格。配色理論や色彩の活用方法を学び、センスに頼らない科学的アプローチを可能にします。

イラストレーターの年収・給与

イラストレーターの年収はその働き方や経験、実力によって大きく異なります。会社員として制作会社に勤める場合、年収は350万円から500万円ほど。一般的な同世代の会社員と比較すると若干低めの傾向にあります。しかし、フリーランスとして活躍するイラストレーターの場合、年収はスキルや知名度によって大きく変わります。トップクラスのイラストレーターが年収1000万円以上を稼ぐことも珍しくありません。

イラストレーターになるには

特別な資格は必要ありません。しかし、イラストレーターとして活躍するためには、実力と継続的な努力が必要です。まず芸術系の大学や専門学校で基本技術やデジタルイラスト作成のノウハウを学びます。そこでデッサンや色彩構成などの基礎を身につけ、デザイン会社などに入社してさらに経験を積み、フリーランスへの道へ進む、というルートが一般的です。

ただし、イラストレーションの分野は非常に競争が激しく、フリーランスとして成功するためには、画力だけでなく営業力やコミュニケーション能力も求められます。また、自らの作品をSNSやポートフォリオサイトに公開し、作品が認知されることも大切です。pixivなどのプラットフォームを活用することで、幅広い層からの評価を得るチャンスもあります。イラストレーターへの道は一つではありませんが、情熱と努力を続けることが成功への鍵となります。

まとめ

イラストレーターは、自分の創造力と技術を駆使してクライアントの要望に応え、本やWeb、広告など多彩なメディアをイラストで彩る職業です。資格は不要、学校で基礎を学んだ後は努力と実力次第で大きな案件にも挑戦できる可能性があります。絵を描くのが好き、表現する仕事がしたいという人にピッタリの仕事であると言えるでしょう。