
ブライダル・ホテル・観光のお仕事
株式会社トリート
小野 弥都希さん
ドレススタイリスト
ドレスコーディネーターと呼ばれる、新郎新婦のお二人や列席者の方々のお衣装をご案内する仕事をしています。高校生時代、進路を決めるときに何となく「ブライダルのお仕事がしたいな」と考えていたくらいで、実は最初から明確にドレスコーディネーターの仕事を目指していたわけではありませんでした。それどころか、ブライダル業界にはどんな仕事があるかも詳しく知らなかったんです。そこで私は「ブライダルって言ってもいろいろな仕事がありそうだし、入学後にカリキュラムも含めて選びながら進路を決められる学校に進もう」と思い、東京ウェディング&ブライダル専門学校の入学を決めました。もう一つ、都内で在校生が多い学校ならたくさんの出会いがあって、一度きりの青春を楽しめるんじゃないかな?と思ったのも入学の決め手になりました。

入学後はプランナー科でさまざまな事を学びました。座学でブライダルの基礎を身につけたら、実習や職場体験などを通じてリアルな場での緊張感と楽しさまで知ることができました。その中でも一番好きだったのが、ドレスの授業! 運命の1着を新郎新婦のお二人と一緒に探すお仕事ってすごく素敵だなって感じました。東京ウェディング&ブライダル専門学校に幅広い分野を学べるカリキュラムがあったからこそ、ブライダルの中でもドレスコーディネーターの仕事がしたい、と自信を持って言えるようになったんです。
学校生活は毎日が刺激的で学びも多かったですが、特に印象深いのが礼儀・マナーの授業です。知っているつもりだったマナーでも、改めて学ぶと間違いや勘違いが多かった……と当時反省したのを覚えています。おかげさまで、今の仕事でもすごく役に立っている礼儀とマナーを体系的に学び、自信を持ってお客様の前に立つことができました。ちょっと厳しいことを言われることもありましたが、今は先生には本当に感謝しています。

そして学生生活を語る上で外せないのが就職活動です。私が就活中に大変だと感じたのは、選考する回数の多さでした。ブライダル業界の会社は人柄をとても大切にするので、面接を何度も行うのが大変だったんです。しかも、ただ受けに行くのではなく、「前回の面接の後、学校でこんな事を学び、できるようになりました」のような感じで、毎回レベルアップした姿を見せたくて必死でしたね。就活の大変なところだけ伝えてしまいましたが、きちんと自分の分析を行い、志望する会社が他の会社と異なる点を見つけ、なぜ志望するのかを自分の言葉で語れるようになれば、心配はいりません。いろんな会社の人と話しながら、ここで働きたいと心から思える環境を楽しみながら探してみてください。
ドレスコーディネーターである私は、実は結婚式当日を迎える新郎新婦のお姿を見ることはできません。きっと素敵なんだろうなと想像するしかないですが、それ以上に嬉しいドレスコーディネーターだけの特権があります。それは、初めてドレスをお召しになる瞬間に立ち会えること。夢のドレスを身につけた瞬間もまた、一生に一度です。お客様の中には、嬉しすぎてウルウルしてしまう方もいらっしゃいます。また、お客様からドレスの条件を伺う中で理想の結婚式の話で盛り上がるのも楽しいですね。何より、「こんなドレスを着てみたかった」という夢を叶えるお手伝いができるのが、この仕事の魅力です。

やりがいや魅力の大きな仕事ですが、一方で大変なこともあります。試着はおよそ2〜3時間かかりますが、何度もドレスを持ってフロアを往復します。ドレスは見た目以上に重いものもあり、試着のお手伝いも力が必要なので、繁忙期にはへとへとになることもありました。今では慣れましたし、ドレスを試着したお客様の笑顔で疲れは吹き飛んでしまうんですけどね(笑)。 私の今の夢は、結婚式当日だけでなく準備期間中も「楽しい」や「幸せ」を感じていただけるような対応ができるようになりたい。そしてもっとたくさんのお客様を幸せにしたいです!そのためにも、安心感やHappy感がお客様に伝わるように、これからも心からのご案内を全力でしていきたいです。毎日お客様から幸せや笑顔を頂いている私にとって、これ以上の仕事はありません。これを読んでいるあなたにも、結婚式という特別な瞬間に関わるこの仕事にしか見ることのできない景色を見てほしいと思います。少しでもドレスコーディネーターの仕事に興味を持ってくれたら嬉しいです!