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【専門学校と大学の違いとは?】特徴や進学メリットについて徹底解説!

 そろそろ進路を考える時期だけど、「専門学校」と「大学」どちらも気になって迷っている…そんな高校生は多いのではないでしょうか。

今回は、そんな皆さんに、専門学校と大学の違いや、それぞれの特徴とメリット&デメリットについて解説します。

専門学校進学、大学進学がどんな人におすすめなのかも紹介するので、自分には専門学校か大学、どちらが合っているかを考えるためにぜひ参考にしてくださいね。

1. 専門学校と大学の違いとは?

 まず初めに、専門学校と大学のそれぞれの特徴から、どんなところが違うのかを解説します!

 1-1.専門学校とは … 短期間で職業に直結する実践的な知識・技術を学ぶ

 専門学校は主に以下の特徴があります。

 専門学校は、例えば「調理師」、「保育士」、「美容師」、「医療事務員」、「WEBデザイナー」などなど・・・、具体的な職業に就くための学びが中心となります。

就職後に即戦力として活躍できる人材を育成するために、知識や理論だけでなく実習・演習授業や現場での実習などを多く取り入れています。学ぶ期間は2年間が最も多いため、大学よりも短期間で実践的な学びができるところと言えるでしょう。

 1-2.大学とは … 4年間かけて一般教養含め、専攻内容について幅広い知識・理論を学ぶ

 次に、大学の主な特徴を紹介します。

 大学は、主に4年間で一般教養含めた幅広い知識や理論を学びます。選択科目の割合が高かったり、専攻に分かれるのが2年次や3年次からという場合もあったりするため、自分にあった学びを入学してからじっくり考え選択することができます。

4年間と長期間なため、時間割に余裕があったり部活動やサークル活動が充実していたりする学校が多いというのも大学の特徴です。

2. 専門学校と大学のメリットとデメリット

 専門学校と大学のおおまかな特徴は理解できたでしょうか。ではつづいて、専門学校、大学それぞれのメリットとデメリットについて解説します。

 2-1.専門学校のメリット

専門学校のメリットとしては、大きく以下4点が挙げられます。

  1. 業界就職に強い (業界とつながりが強い学校が多い)
  2. 実習授業が豊富 (就職後、即戦力して活躍できるスキルが身につく)
  3. 資格をたくさん取得できる
  4. 大学と比べて学費が少なくて済む

専門学校は、専門分野の業界とのつながりが強く、①業界内就職に強いというメリットがあります。学校によっては、大学にはないような業界特有の求人がくるところもありますよ。

また、先の1.専門学校と大学の違いとは?でも触れたとおり、実践的な学びが中心になり、②実習授業が豊富で就職後にすぐに活躍できるスキルが身につきます。

③資格をたくさん取得できるというメリットについても、学校によっては2年間で10個以上の資格を取得できるような学校もありますよ。また、みんな気になる学費についても、専門学校と私立大学で比較すると以下の通りになります。

※公益社団法人東京都専修学校各種学校協会「調査2 令和3年度学生・生徒納付金調査」(令和3年度 専修学校各種学校調査統計資料)より
※文部科学省「私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」より

<2年制の専門学校の場合>

初年度納入金平均127.6万円+2年目納入金(初年度納入金平均から入学金を差し引いた金額)109.3万円=236.9万円

<4年制の私立大学の場合>

初年度納入金135.7万円+2年目、3年目4年目(初年度納入金から入学金を差し引いた金額×3年分)=333.3万円

このように、大学のほうが通学年数は長いため当然ではありますが、④大学よりも専門学校のほうが学費が安く済むのも、大きなメリットではないでしょうか。

 2-2.専門学校のデメリット

 一方、専門学校のデメリットしては、以下3点が考えられます。

  1. 入学後の進路変更が難しい
  2. 大卒と比べると初任給が安い
  3. 大学と比べて部活動やサークル活動の数・種類が少ない

まず、専門学校は特定の専門分野の知識・技術を深く学ぶ学校であるため、入学した後に「やっぱり別の分野の仕事に就きたくなった…」と、①進路を変更することが難しいというデメリットがあります。専門学校は入学までに、「この分野の職業に就きたい!」という強い思いを持っておく必要があるということですね。

また、学費については大学よりも安いというメリットがありましたが、③就職後の初任給については、専門学校卒は大学卒よりもやや低くなってしまうというデータがあります。もちろん、就職先の企業や職種によっては、専門卒でも大卒と変わらない給与がもらえる場合もありますが、全国の調査データの平均を見ると、専門卒がやや低くなる傾向にあるようです。

その他、一般的に専門学校は大学と比べて規模の小さい学校が多いため、③「部活動」や「サークル活動」は大学よりも少ない傾向にあります。学生生活で、部活動やサークル活動も満喫したいと考える人にとってはデメリットの一つになるかもしれませんね。

 2-3.大学のメリット

 では、大学のメリットはどんなところでしょうか。

  1. 一般教養含め幅広い学びを得ることができる(進路変更もしやすい)
  2. 時間割や選択科目の自由度が高い
  3. 部活動やサークル活動が充実している
  4. 専門卒と比べて初任給が高い

大学のメリットで大きいのは、①一般教養含めた幅広い知識を学ぶことができることや、入学時点では明確に進路を考えていなくても、入学後に自分にあった分野を見つけて進路を決定・変更しやすいという点です。大学によっては、専攻学科やコースの選択は、入学後の2年次や3年次に行うところもありますよ。

また、専門学校と比べると②選択科目の数が多く、どの授業を受けるかどうかを含めて時間割を自分で設定できる範囲が広い学校が多いのもメリットと言えるでしょう。

その他、専門学校のデメリットと対になる内容で、③大学のほうが部活動やサークル活動の数や種類が多く充実しているというメリットが挙げられます。大学はキャンパス面積が広く設備も充実している学校が多いということや、4年間かけて学ぶため比較的自由時間が多くなるということも、部活動やサークル活動が盛んな理由でしょう。

同じく専門学校のデメリットと対になるメリットとして、④初任給が高いという点があります。就職先の業種や企業によっても異なりますが、令和3年度の厚生労働省 東京労働局の調査によると、専門卒よりも大卒のほうが約1.2万円初任給が高いという結果が出ています。
※厚生労働省 東京労働局「令和3年3月 新規学校卒業者の求人初任給調査結果」より

 2-4.大学のデメリット

 最後に、大学のデメリットを見てみましょう。

  1. 専門学校と比べて学費が多くかかる
  2. 実践的な学びは専門学校と比べると少ない
  3. 自主性がないと十分な学びや就職が叶わない可能性がある

まず、一番のデメリットは①4年間と在学期間が長期間になるため、専門学校(2年制や3年制が多い)と比べると学費が高くなるという点でしょう。詳しい金額差は、2-1.専門学校のメリット内で紹介している通りですが、4年制の私立大学と、2年制の専門学校を比較した場合、トータルの学費は平均96.4万円、大学のほうが多くかかるということです。
※公益社団法人東京都専修学校各種学校協会「調査2 令和3年度学生・生徒納付金調査」(令和3年度 専修学校各種学校調査統計資料)より
※文部科学省「私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」より

また、実習・演習授業が豊富な専門学校と比べて、座学による知識・理論学習が多い大学は、②実践的な学びが少ないというデメリットもあります。

また、大学には選択科目が多く自由度の高い学びができるという点がメリットにありましたが、裏を返すと、自主的に学ぶ意欲がなければ、自分にあった有益な学びを得ることができず、4年間を目的なくだらだら過ごしてしまう…という可能性もあります。④自由度が高い分、自主性を持って授業や就職活動に臨まないと、十分な学びや就職が実現できないという点もデメリットになるかもしれませんね。

3.専門学校進学がおすすめの人の特徴

 専門学校、大学それぞれのメリット&デメリットはみなさん理解できましたか?では、それらを踏まえて「専門学校進学がおすすめの人」の特徴を紹介します。

将来の夢が明確な人(学びたい分野が決まっている人)

「将来〇〇になりたい!」「〇〇について学びたい!」と、進学後にやりたいことが明確に決まっている人は、その分野の専門学校に進学するのがおすすめです。大学よりも、自分のやりたい分野の学びに特化して学ぶことができ、その分野への就職の近道にもなります。

②手に職をつけたい人(幅広い知識よりも、自分にしかできない専門性を身につけたい人)

広く浅く学ぶよりも、専門的な資格を取得するなど「手に職」をつけたい人には専門学校がおすすめです。手に職をつけておけば、ライフステージ・ライフスタイルが変わっても仕事を続けやすいと言われています。また、専門分野によっては大学卒の人にはできない専門技術を身につけることができ、企業で重宝される場合もありますよ。

実際に手や体を動かして学ぶのが好きな人

専門分野にもよりますが、座学での知識習得よりも、実際に手や体を動かして学ぶ実習・演習授業が好きな人にも専門学校はおすすめです。例えば三幸学園の製菓分野=パティシエを目指す専門学校では、2年次の授業は95%が実習・演習授業です。実習中心に学ぶことで、大卒と比べて専門卒は就職後に即戦力として活躍できる技術が身につきます。

短期間で学費を抑えて卒業したい人

専門学校のメリットの一つは、大学と比べて学費が安いことでした。大学よりも短い期間で学費を抑えて卒業し、いち早く社会に出て働きたいという人には専門学校がおすすめです。

4.大学進学がおすすめの人の特徴

 次に、「大学進学がおすすめの人」の特徴です。

将来が明確になっていない人(入学後にゆっくりと進路を考えたい人)

将来の夢が明確な人に専門学校がおすすめであるのと反対に、将来が不明確な人には大学がおすすめです。大学では専攻選択が2年次や3年次になってからの学校もあり、入学後に幅広く学んでいく中で、自分のやりたいことや自分にあった分野をゆっくりと探すことができます。

4年間とゆとりを持って学びたい人(ただし、自己管理ができる人のほうがおすすめ)

大学は4年間という長い期間をかけて学ぶことができるため、短期集中型よりも自分のペースでゆとりを持って学びたいという人におすすめです。ただし、大学のデメリットの箇所でも挙げましたが、授業やサークル活動、アルバイトなど時間の自己管理をしっかりとできる人でないと、ただダラダラして4年間が過ぎてしまう可能性もありますので注意しましょう。

幅広い知識を身につけたい人

一つのこと・好きなことに特化して集中的に学ぶ専門学校と違い、一般教養含め幅広く学びたい人には大学がおすすめです。幅広く学ぶことで、就職先についても一般企業含め選択肢の幅は広がります。大学生の多くは就職後に、会社の研修を通してその会社や業界についての専門知識等を身につけていくことになります。

部活動やサークル活動にも時間をかけて取り組みたい人

大学は部活動やサークル活動が充実しているため、学業だけでなく部活動やサークル活動にもじっくり取り組みたい人には、大学がおすすめです。

 以上、専門学校と大学の違いについて、それぞれの特徴やメリットデメリット、おすすめの人について紹介しました。自分は将来何になりたいのか、どんな学生生活を送りたいのかを考えると、専門学校が向いているのか、大学が向いているのかがわかるヒントが得られるかもしれませんね。

後悔しない進路選択のためにも、この記事やオープンキャンパスを通して専門学校、大学それぞれのポイントをよくチェックしておきましょう!


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