専門学生リアルボイス

【大切な人を助ける】医療事務のやりがいって?お仕事の魅力を教えます!

 医療事務のやりがいは何でしょうか。どんなお仕事でも大変なことはつきものですが、その分嬉しいこともたくさんあります。

 今回は医療事務の経験があり、現在その卵を育てる専門学校で教員をしている【吉田 茜先生】へインタビューしました。

▸私が医療事務を目指したきっかけ

 私が医療事務を目指したのは、友人の病気がキッカケです。高校時代、突然友人が病気にかかり、無力な自分に気づきました。目の前で苦しんでいる友人に何もすることができず、助けを呼ぶことさえもできませんでした。その後、友人は病院に運ばれ、病状、治療方針、治療費などについて、ご家族と同席し話を聞く機会がありました。

 当時の私は、進路を就職と考えていましたが、少しでも大切な人を助けることができる事がしたいと思いましたが、既に高校3年生の秋頃だったため、看護師には今からでは厳しいと考え、治療費などの話をしてくださった職員の方の様に、少しでも色々な制度から金銭面的なアドバイスができればと考え、医療事務員を目指しました。

▸患者様の声に耳を傾けて対応したからこそ味わえたやりがい

※イメージ

 総合病院に入社し、1年目の時に70代前半の男性が受付に来られました。腰痛で、整形外科を受診希望されたのですが、その日は学会のため、整形外科が休診で患者様にお詫びし、周辺の医療機関をご案内しました。最近は目が霞んで見えにくいとのことだったので、眼科までご案内することになりました。その日の日報業務で、その患者様は直ぐに手術が必要な目の病気であることが分かり、即日入院となっていました。入院中には、散歩がてら受付まで毎日挨拶に来てくださり、患者様が退院する日に再度ご挨拶に来てくださいました。もう少し受診が遅ければ、失明していたこと、対応や声掛けに感謝していることを伝えられ、奥様とリハビリで製作された亀のキーホルダーを頂きました。本来であれば、受け取ってはいけない物ですが、先輩に「素敵な対応だったからだよ。気持ちを忘れずに持っておきな。」と声をかけていただきました。このことが、私にとって初動で患者様の今後が変わってくること、患者様の声に耳を傾けて気持ちも大切にするべきことなどを学び、初めて少しでも助けになれた。やりたかった仕事ができたと感じた思い出です。

▸患者様をはじめ医師や看護師との信頼関係の構築は必須!でも大変なことも…

 医師や看護師など様々な関係者と関わり仕事を進め、患者様とも関わる仕事なので、様々な方とのコミュニケーションと信頼関係の構築が必須です。医師や看護師、コメディカルの場合、医事課の会計業務は医師や看護師、コメディカルの協力もあり、成立します。記入漏れや追加記載、算定漏れ防止のカルテ入力改善があれば、忙しい時にでも依頼や改善に応じてもらう必要があるのです。すべては、回りまわって患者様のために業務を進めていきます。

 患者様とのコミュニケーションにおいても、80代の電動車いすの患者様が長年来院しており、何も言わず保険証のファイルを渡されてるだけで、気に食わない時には杖で机を叩くこともありました。コミュニケーションが取りずらい患者様に、どのように働きかけ、配慮し対応していくことが最初は大変でした。

大変なことの乗り越え方

 医師や看護師、コメディカルも患者様も、こちらからの依頼がなくても以下のことを意識してコミュニケーションを取っていきました。

✔ 日頃からの何気ないコミュニケーションを取ること。

✔ こまめに声掛けに行くこと。

✔ 困っているがあれば、自ら率先して動き行動を起こすこと。

✔ 治療のことなどについて分からないことがあれば、自分で調べてから質問に行く。

 そうすることで、周囲との信頼構築はされていき、周囲への様々な依頼は次第にスムーズ行うことができるようになっていきました。先生方からも医療費の算定についての相談などを受けること、長期通院の患者様や様々な患者様からも「来院すると元気がもらえる!」「安心して治療を受けれる!」などの有難いお言葉が増えていき、様々な人の声に耳を傾けて気持ちを大切にすることを意識することで乗り越えました。

▸吉田茜先生が教員をする専門学校について紹介!

吉田茜先生からみた

大阪医療秘書福祉&IT専門学校の魅力

 勉強はもちろん、礼儀・仕事のスタンス・人間関係など、様々なことを学び経験できることが大阪医療秘書福祉&IT専門学校の魅力だと思います。勉強で本気で取り組めば、理解できることや知識が広がっていきます。また私は大阪医療秘書福祉専門学校(現:大阪医療秘書福祉&IT専門学校)の卒業生なのですが、当時の授業のおかげで、苦手だったパソコンを得意にすることができ、今では様々なパソコントラブルも解決しています。そうなれたのも講師の先生方の熱意とご指導のおかげだと思っています。

 そして、仕事をしていく上で大切な挨拶・報連相・立ち振る舞い・配慮・人付き合いなど、社会に出れば当然と言われる事を社会に出る前に十分に教えていただきました。通常では社会に出て気づくことも、在学中に日常生活や行事で三幸フェスティバル(体育祭)などのイベント、自己成長できる在校生スタッフや新入生サポートスタッフ等を経験することができ、様々な先生方から人間力も学び吸収できた事で、社会人として困ることはありませんでした。素敵な先生方が在籍し、自分の強みができたこと魅力です。


吉田茜先生からおすすめ!

大阪医療秘書福祉&IT専門学校の授業!

医療秘書概論

医療保険の制度や医療保険の給付についての勉強ができます。この保険はどんな意味の保険証なのか、こんな場合に使える保険証であるなど、現場で勤務していれば、受付業務・会計業業務の中で当然のように知っていなければいけない内容で、患者様への説明も必要となってきます。難しそう・・・と感じるかもしれませんが、勉強していく内に知識が増えていくこと、自分の家族にも役立つ内容で楽しくなってきますよ。

医療業務実践ベーシックB、C

患者様への対応方法を学ぶことができます。電話受付やクレーム対応、感染疑いのある患者様・その他の症状で来院された患者様に対しての対応方法を実践的に学ぶことで、私も現場に出た時にとても役立ちましたし、学生時代にやってて良かった教科です。


~これから進路活動を行う高校生へメッセージ!~

 医療事務のお仕事は幅広いです。イメージしやすい受付業務もあれば、裏で会計や申請をするパソコン作業、医師のサポートなど、様々な仕事内容があり、自分に合った仕事に出会えるかと思います。自分の今勉強している内容を活かした仕事がしたい!長く働きたい!誰かの役に立ちたい!やりがいを肌で感じたい!ありがとうと言われる仕事がしたい!など考えている方は、是非一度この仕事を見てみてください!私は大好きな仕事です!

 これからは、先生方にも保護者方にも「進路を考えなさい。」「何をしたいのか考えなさい。」と言われる事があると思います。今、先の将来のことを考えるのは、何から始めるべきか分からず、難しく迷って悩むこともあるかと思います。でも、自分の未来にワクワクしてください!皆さんには、様々な可能性があるので、自分の好きな事・やってみたい事・自分にでもできる事など、色んな角度から考えて、向き合ってください。素敵な進路に出会えることを願っています!

吉田茜先生のプロフィール

大阪で生まれ育ち、三幸学園の大阪医療秘書福祉専門学校(現:大阪医療秘書福祉&IT専門学校)医療秘書科を卒業後、総合病院へ新卒で入職し、医療事務に従事。総合病院では、医事課の受付業務や会計業務に携わる。勤務していた総合病院の系列病院の立ち上げに参加し、受付・会計業務、地域医療連携室の補助、医師事務作業補助等を経験。その後、専門学校の時代の恩師にお声がけいただき、2015年に母校への転職を果たし、クラス担任などとして勤務。2019年に家庭の事情で一度退職し、2020年3月に復職。再び同じ職務に就き、現在に至る。