【コラム】通信制高校は就学支援金の対象?支給範囲や条件、注意点を解説

2026.10.07
通信制高校について

国の高等学校等就学支援金を活用すれば、高校生の学費の負担を抑えることができます。しかし、通信制高校でも高等学校等就学支援金を利用できるのか、支給範囲や申請条件が気になっている人も多いでしょう。

本記事では高等学校等就学支援金の支給条件や、制度を利用する際の注意点などを分かりやすく解説するので、ぜひお役立てください。

高等学校等就学支援金とは

高等学校等就学支援金は、高校に通う生徒の授業料負担を軽減し、教育の機会均等を図るための制度です。国立・公立・私立といった学校の種類を問わず、要件を満たす世帯に対して支援金が支給されます。これにより、家庭の教育費負担を直接的に抑えられます。

高等学校等就学支援金の変遷

高等学校等就学支援金制度は、社会情勢や教育ニーズの変化に応じて見直しが重ねられてきました。

2010年度:公立高校の授業料無償化

高校無償化制度がスタートしたのは、2010年度のことです。このときには公立高校の授業料を実質無償化するとともに、私立高校の生徒に対しても年額11万8,800円を上限として就学支援金を支給する仕組みが導入されました。

家庭の経済状況にかかわらず、高校教育を受ける機会を確保することが制度の目的です。 

※参考:いわゆる「高校無償化」に関する動向について|文部科学省

2014年度:所得制限の導入

低所得世帯の授業料以外の負担が大きいことや、公立・私立の教育費の格差を背景として、2014年度に所得制限が導入されました。これにより、年収目安が約910万円以上の世帯は就学支援金の対象外となりました。 

2020年度:私立高校の実質無償化

2020年(令和2年)4月から制度の拡充が行われ、私立高校に通う生徒への支援が手厚くなりました。年収目安が約590万円未満の世帯の支給上限額が引き上げられ、対象の世帯の私立高校の授業料が実質無償化されました。

2025年度:所得制限の事実上の撤廃

2025年度には、翌年度から開始されることとなった所得制限撤廃の先行措置として、国公私立共通の基準額である上限11万8,800円の所得制限が事実上撤廃されました。従来、所得制限の対象となっていた年収約910万円以上の世帯の高校生に基準額を支給する場合、国が都道府県に対して所要額を補助する形です。 

※参考:いわゆる「高校無償化」に関する動向について|文部科学省

2026年度:所得制限の完全撤廃

2026年度からは支援の輪がさらに広がり、高等学校等就学支援金における所得制限の完全撤廃に向けた動きが本格化しています。保護者の所得水準にかかわらず、全ての生徒が等しく手厚い学費支援を受けられる環境が整備されました。

経済的な理由で進路を諦めることなく、自分に合った学校を選択できる時代を迎えています。 

※参考:高校生等への修学支援|文部科学省

通信制高校は高等学校等就学支援金の対象?

通信制高校の生徒であっても、高等学校等就学支援金の支給対象となります。全日制や定時制高校の生徒と同様に、国の定める要件を満たしていれば学費負担を軽減するための支援を受けることが可能です。なお、通信制高校ならではの支給ルールや単位ごとの計算方法を事前に把握しておくことで、無理のない資金計画を立てやすくなります。 

高等学校等就学支援金の仕組み

ここからは、高等学校等就学支援金の無償化の範囲や条件、申請方法など、制度の仕組みを詳しく解説します。

無償化の範囲

高等学校等就学支援金により支給される金額は、授業料のみが対象です。入学金や施設設備費、教科書代、修学旅行費といった授業料以外の費用は支給対象に含まれないため、別途負担する必要があります。

また、通信制高校は単位制を採用している場合が多いため、支援金も1単位あたりの授業料に対して支給されます。1単位あたりの上限額と、年間の上限額がそれぞれ定められており、その範囲のなかで授業料が支給される仕組みです。

なお、支給された支援金は生徒や保護者へ直接振り込まれるのではなく、国から学校へ直接交付され授業料と相殺されます。 

※参考:高校生等への修学支援|文部科学省

受給条件

高等学校等就学支援金は、日本国内に住所を有し、高等学校等(外国人学校は除く)に在学していれば、基本的には誰もが受け取ることができます。ただし、日本国籍以外の生徒は、特別永住権や永住権などの在留資格が必要です。

前述の通り、以前は世帯の所得要件が設けられていましたが、現在は所得要件が撤廃されているため、より幅広い世帯が対象となります。

※参考:高校生等への修学支援|文部科学省

申請方法

高等学校等就学支援金の申請は、原則としてオンライン上のシステム「e-Shien」を用いて申請を行います。基本的な手続きの流れは次の通りです。

1.学校から配布されるIDとパスワードを使用してシステムへログインする

2.申請意思を登録する

3.画面の指示に従って生徒や学校の情報を入力する

申請期限は入学時や年次の更新時期ごとに定められているため、学校からの案内に合わせて速やかに対応することが大切です。

なお、学校や学校の所在する都道府県から申請方法について別の案内があった場合は、その指示に従いましょう。

※参考:高等学校等就学支援金オンライン申請システム e-Shien|文部科学省

通信制高校の生徒が高等学校等就学支援金を利用する際の注意点

通信制高校の生徒が就学支援金を利用する際は、全日制とは異なる独自の計算方法や対象外となる費用の存在に注意が必要です。制度の注意点を正しく理解し、計画的に準備を進めることが大切です。 

通信制高校の支給額は単位制で計算される

通信制高校の授業料は単位制で計算されるため、就学支援金の金額も履修する単位数に応じて決まります。例えば私立通信制高校の場合、支給額は1単位あたり13,668円が上限です(通算74単位、年間30単位まで)。 

※参考:高等学校等就学支援金・新制度における支給限度額|文部科学省

授業料以外の費用負担を確認しておく

高校に通うためには、授業料以外にもさまざまな費用が必要です。例えば、通信制高校では、施設利用料や教材費、スクーリング参加費、システム利用料などがかかる場合があります。

就学支援金でカバーできる範囲は授業料のみであり、そのほかの費用は対象外です。授業料がかからなくても一定の出費が発生するため、事前に金額を確認しておくことが重要です。 

サポート校の学費は対象外となる

通信制高校の学習を支援するサポート校を利用する場合、その学費は就学支援金の支給対象外となります。

サポート校は学校教育法で定められた高等学校ではないため、就学支援金制度は適用されません。サポート校に通う場合は、通信制高校の授業料とは別に費用を自己負担する必要があるため、資金計画を立てる際は注意してください。 

※参考:高等学校等就学支援金制度に関するQ&A|文部科学省

授業料以外は高等学校等奨学給付金でカバーできる場合もある

就学支援金は授業料のみを対象とする制度ですが、教科書代や学用品費、修学旅行費といった授業料以外の教育費については「高校生等奨学給付金」で負担を軽減できる場合があります。

奨学給付金は返済不要の給付型奨学金であり、生活保護世帯や非課税世帯などの条件を満たす家庭を対象に支援が行われます。通信制高校へ通う場合も対象となるため、就学支援金と併用することで学費全体の自己負担を抑えることが可能です。 

※参考:高校生等奨学給付金|文部科学省

まとめ

通信制高校も全日制と同様に高等学校等就学支援金の対象であり、授業料の負担を大幅に軽減できます。通信制の場合は単位数に応じて支給額が計算されるほか、サポート校の費用や授業料以外の諸費用は支給対象外となる点に注意が必要です。

高等学校等就学支援金を受け取るためには手続きが必要なため、申請手順を正しく確認しておくことが重要です。必要に応じて、授業料以外の費用をカバーする奨学給付金などの活用も視野に入れながら、安心して学習に取り組める環境を整えましょう。

学費面の不安を和らげ、安心して高校生活をリスタートしたい方は、三幸学園が運営する『飛鳥未来高校グループ』をぜひご検討ください。当グループは国から認可を受けた正式な通信制高校(学校教育法第1条に定められた高等学校)のため、国の就学支援金や各種奨学金、学割がすべて適用されます。さらに、サポート校を併用せず1校で高校卒業を目指せる手厚い個別サポート体制を整えているため、余計な費用負担を抑えながら自分のペースで安心して学べます。

まずは学校説明会への参加や資料請求を通して、学校の雰囲気を確かめてみてください。

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