【コラム】2026年度の高等学校等就学支援金制度は通信制高校も対象?変更点について解説

2026.10.07
通信制高校について

通信制高校での勉強方法や大学受験に向けた対策に悩む人は少なくありません。2026年度から適用される通信制高校の就学支援金制度について解説します。制度の基本的な仕組みをはじめ、多子世帯を対象とした所得制限の完全撤廃や支給上限額の引き上げといった変更点、学費の具体例までまとめました。

最新の制度変更を正しく把握し、学費負担を軽減させる計画づくりにお役立てください。 

高等学校等就学支援金制度とは

高等学校等就学支援金制度は、家庭の経済的負担軽減を目的に国が高校生等の授業料を直接支援する返還不要の給付金制度です。 

就学支援金制度の仕組み

本制度は、家庭の経済的負担を軽減し教育機会を保障するために国が授業料を支援する仕組みです。支給金は国から在籍学校へ給付され、授業料に直接充当されます。返還義務がない給付型の支援制度として運用されています。 

通信制高校も対象

就学支援金制度は、全日制や定時制のみならず通信制高校に通う生徒も等しく対象に含まれます。公立・私立の区分を問わず要件を満たせば支給されるため、通信制高校での学習時も学費の負担を大きく減らせます。単位制の仕組みに応じた計算方法で支給額が決定されます。 

公立・私立・全日制との違い

支給上限額は、設置区分や課程の形態によってそれぞれ設定されています。公立高校は全額相当が支援されて実質無償化となり、私立高校や通信制高校では単位数や規定上限に基づき支給額が算出されます。通信制高校特有の単位制に対応した支給体系が定められている点が大きな特徴です。 

2026年度から適用される最新の変更点

2026年度より高等学校等就学支援金制度が大幅に改定され、支援対象の拡大など大きな変化が生じます。 

所得制限が完全撤廃される

2026年度の改定に伴い、子どもの数に関わらず『全ての世帯』を対象として所得制限が完全撤廃されます。従来の世帯年収約910万円未満という基準がなくなり、多子世帯だけでなく全世帯で所得に関わらず授業料の実質無償化が適用されます。家計の負担が大きく軽減される点が最大のポイントです。

※参考:高校生等への修学支援|文部科学省

私立通信制高校の支給上限が引き上げ

私立通信制高校へ通う生徒向けの支給上限額が見直され、引き上げられる方針が打ち出されています。全日制私立高校との支援格差を埋めるため、1単位あたりの支給単価や年間の支給限度額が引き上げられることで、実質的な自己負担額をより低く抑えて学業に専念できる環境が整います。 

※参考:三党合意に基づくいわゆる教育無償化に向けた対応について|財務省

国籍による新たな要件が追加される

制度の適正な運用を図る目的から、支給対象者の国籍や居住実態に関する要件が明確化されます。

日本国内に定住・居住している実態があることや、在留資格の種類に応じた細かい基準が新たに適用されます。申請を検討する際は、条件を満たしているか事前に確認することが不可欠となります。 

※参考:高等学校等就学支援金制度に関するQ&A|文部科学省

通信制高校の就学支援金のシミュレーション

年間で修得する単位数や学校の種別に応じて、実際に支給される支援金の試算結果は変化します。 

公立通信制高校の場合のシミュレーション

公立通信制高校では、1単位あたりの授業料が安価に設定されています。就学支援金により授業料と同額が実質的に手厚くカバーされるため、年間の自己負担額はほぼ0円となります。支給要件を満たしていれば、学費の負担を抑えて通学できる仕組みが整えられています。 

※参考:支給期間 ・ 支給限度額一覧(令和2年4月以降)|文部科学省

私立通信制高校の場合のシミュレーション

私立通信制高校では、1単位あたり約12,000円の授業料がかかります。2026年度からは所得制限が完全撤廃され世帯年収にかかわらず支援対象となるため、規定の新しい支給限度額(1単位あたり最大13,668円など)が適用されます。

※参考:高等学校等就学支援金制度に関するQ&A|文部科学省

私立通信制・サポート校を併用する場合のシミュレーション

通信制高校とサポート校を併用する場合、支援金が適用される対象は通信制高校の授業料のみとなります。サポート校の授業料や学習指導費には支援金が適用されないため、全額が自己負担です。そのため、高校分の学費は無償化されてもサポート校の費用として年間数十万円の負担が残ります。 

※参考:高等学校等就学支援金制度に関するQ&A|文部科学省

授業料のみが適用である点に注意

就学支援金制度がカバーする対象は、学校に納付する授業料のみに限られます。入学金や施設設備費、教科書代、修学旅行費といった諸費用は対象に含まれないため注意が必要です。

通信制高校の学費負担を計算する際は、授業料以外の実費支払いがどの程度発生するかを事前に確認することが大切です。 

就学支援金の受給資格と対象条件

高等学校等就学支援金を受給するには、対象となる学校に在籍していることや、国籍・在留資格などの要件を満たす必要があります。2026年度からは所得制限が撤廃され、世帯所得による受給資格の制限はなくなりました。

対象になるケース

高等学校等就学支援金の対象となる学校に在籍し、国籍・在留資格などの要件を満たしている生徒が対象です。通信制高校も対象に含まれるため、通信制高校へ進学した場合や、全日制高校から通信制高校へ転校した場合でも、受給資格を満たしていれば制度を利用できます。

また、2026年度から所得制限が撤廃されたため、世帯所得にかかわらず支給対象となります。

対象にならないケース

過去の高校等の在学期間を含め、支給期間の上限を超えている場合は対象外となります。支給期間の上限は、全日制高校等が36か月、定時制・通信制が48か月です。

また、過去に高校等を卒業している場合など、法律で定められた受給資格に該当しない場合も対象外となります。なお、休学した場合は、支給停止を申し出ることで支給期間のカウントを一時停止できます。

※参考:高校生等への修学支援|文部科学省
※参考:支給期間 ・ 支給限度額一覧(令和2年4月以降)|文部科学省

申請にあたって押さえておくべき点

手続きの手順や支給タイミングを事前に把握しておくことで、スムーズな申請が可能となります。 

入学時の申請手続きの流れ

入学手続きのタイミングで学校から案内が配布されます。提出書類を作成した上で、必要な添付書類をそろえて期日までに学校へ提出します。オンライン申請システムである「e-Shien」を利用して手続きを行うケースも増えています。

※参考:高等学校等就学支援金オンライン申請システム e-Shien|文部科学省

継続の届出が必要

旧制度では毎年7月頃に所得情報を確認するための届出が必要でしたが、2026年度からは所得制限が撤廃されたため、所得審査を目的とした毎年の収入状況の届出は原則不要となりました。

ただし、在学実態など引き続き受給要件を満たしているかを確認するための手続きが別途求められる場合があります。期日までに届出が行われない場合、支援金の支給が一時的に停止することもあるため忘れずに対応することが求められます。 

※参考:高等学校等就学支援金制度に関するQ&A|文部科学省

支給時期

就学支援金は保護者の口座に直接振り込まれるわけではなく、国から学校へと交付され学費に充当される仕組みです。あらかじめ授業料から就学支援金の受給予定額と同額を差し引いて学費請求をする学校もあれば、最初はご家庭で満額の立て替え払いが必要な学校もあります。

初期費用の確認をしておきたい方は、あらかじめ入学を希望する学校へ確認をしておくとよいでしょう。

授業料以外の学費負担を軽減する方法

2026年度からは所得制限が撤廃されたため、「所得判定額」を気にする必要はなくなりました。しかし、就学支援金は授業料のみに適用されるため、授業料以外の費用(教科書代など)の負担を抑える手段として以下の制度の併用が有効です。 

都道府県独自の支援制度を活用する

国の就学支援金制度に加えて、各都道府県が独自に実施している学費軽減措置や奨学金制度を併用する方法があります。自治体によっては年収要件の上限が緩和されている場合や、授業料以外の納付金に対する補助が支給されるケースが存在します。お住まいの地域の制度内容を事前に確認することが大切です。 

国・自治体の支援を併用する

高校生等奨学給付金をはじめとする、生活困窮世帯や低所得世帯を対象とした各種支援制度を一緒に申請する手段が挙げられます。授業料に充当される就学支援金とは別に、教科書費や学用品費などの教育費負担を軽減するための給付金を受け取ることが可能です。複数の制度を組み合わせることで実質的な家計負担を抑えられます。 

まとめ

2026年度から導入される高等学校等就学支援金制度の変更点や、通信制高校における活用方法を解説しました。多子世帯に対する所得制限の撤廃や支給上限額の引き上げにより、通信制高校に通う生徒の学費負担はこれまで以上に大きく軽減されます。

支援金が適用される対象は授業料のみであり、施設設備費やサポート校の費用は対象外となる点に注意が必要です。都道府県の独自制度や各種給付金も確認し、計画的に申請準備を進めることが推奨されます。

三幸学園が運営する『飛鳥未来高校グループ』は、国から認可を受けた正式な通信制高等学校のため、就学支援金や各種支援制度、学割がすべて適用されます。サポート校を併用しなくても、1校のみの学費で手厚い学習・進路サポートを受けながら高校卒業を目指せるため、余計な費用負担を抑えられます。学費や支援金制度に関する相談会も随時開催していますので、まずはお気軽に学校説明会へお越しください。

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