【コラム】通信制高校は学費無償化の対象?国や都道府県の制度、公立・私立の負担額を解説

2026.09.14
通信制高校について

通信制高校への進学を検討する際、学費の負担が気になる保護者は少なくありません。2026年度から高等学校等就学支援金制度の所得制限が撤廃され、全ての世帯が支援の対象となりました。

本記事では、国や都道府県による最新の無償化制度の仕組みに加え、公立・私立における実際の負担額や注意点を分かりやすく解説します。

通信制高校は国による学費無償化の対象

通信制高校の学費は、国の制度を利用することで負担を抑えられます。国が実施する「高等学校等就学支援金制度」は、全日制高校や定時制高校だけでなく、通信制高校に通う生徒も支給の対象です。この制度は、授業料に充てるための支援金を国が支給し、家庭における教育費の負担を軽減することを目的としています。

2026年度から所得制限が撤廃され全ての家庭が対象に

2026年度から高等学校等就学支援金制度の所得制限が撤廃され、全ての世帯が学費支援の対象となります。これまでは保護者の世帯年収に応じて支給の有無や金額が決定されていましたが、新制度への移行に伴い世帯年収による制限がなくなりました。これにより、通信制高校へ通う全ての生徒が等しく授業料の支援を受けられます。

参考:高校生等への修学支援|文部科学省

高等学校等就学支援金制度の仕組み

「高等学校等就学支援金制度」は生徒や保護者が直接現金を受け取る仕組みではなく、国から学校へと直接支給され、授業料に充てられます。手続きを円滑に進めるためにも、制度の具体的な構造や受給のための条件をあらかじめ把握しておくことが重要です。

無償化の対象範囲

高等学校等就学支援金制度が適用される範囲は、学校へ支払う費用のうち「授業料」のみです。例えば、通信制高校において授業料以外の名目で徴収される入学金や施設設備費、教科書代、オンライン学習に要する通信費などは支給の対象に含まれません。

なお、私立の単位制通信制高校における授業料の支援は、1単位あたり13,668円が支給の上限として定められています。

受給条件

・日本国内に住所を有する者。保護者等が有していなくても生徒が有していれば対象(ただし、国籍が「日本国以外」の場合、所定の条件あり)

・高等学校等(修学年限が3年未満のものを除く)を卒業又は修了していない者

・高等学校等に在学した期間が通算して36月(定時制・通信制の場合は48月)を超えない者(ただし、支給停止期間等は含めない)

・高等学校等に在籍している間に通算して74単位まで支給されていない者 

支給までの流れ

高等学校等就学支援金制度の申請手順は以下の通りです。

1.入学時や新学期の開始時期に、通信制高校から申請手続きの案内と書類が配布されます。

2.保護者や生徒がオンライン申請システム(e-Shien)などを利用し、必要事項を入力します。

3.申請時にマイナンバーカードや所得を証明する書類を提出します。

学校による取りまとめと都道府県による審査を経て受給が決定すると、支援金は国から学校へ直接振り込まれ、自動的に授業料へ充当されます。

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通信制高校における支給額の計算例

通信制高校において国から支給される就学支援金の具体的な計算例を解説します。支給される金額は、学校の設置主体が公立か私立かによって異なるため、それぞれの区分における計算方法を把握することが大切です。

公立通信制高校の場合

公立通信制高校の授業料は、1単位あたり300円程度となるケースが一般的です。

例えば、年間30単位を履修する場合、授業料は9,000円程度です。公立通信制高校の支給上限額は1単位あたり336円とされているため、このケースでは保護者が負担する授業料は実質無償となります。

私立通信制高校の場合

私立通信制高校(単位制)の授業料は1単位あたり10,000円前後に設定されているケースが多く見られます。例えば、年間30単位を履修する場合、授業料は300,000円程度となります。

私立通信制高校の支給上限額は1単位あたり13,668円とされているため、このケースでは授業料の全額が支給されます。

自治体による独自の支援制度もあり

自治体によっては、国の就学支援金制度に上乗せする形で、独自の学費支援を行っている場合があります。詳しくはお住まいの自治体のホームページなどをご確認ください。

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通信制高校に通いながら学費無償化を受ける場合の注意点

通信制高校で学費無償化の制度を利用する際には、いくつか注意すべき点が存在します。対象外となる費用や在学期間のカウント方法など、事前に確認しておくべき重要なポイントを解説します。

サポート校の費用は支給対象外

通信制高校の学費無償化において、サポート校へ支払う費用は就学支援金の対象に含まれません。サポート校は学校教育法に定められた正規の高校ではなく、学習や卒業を支援する民間施設という扱いになります。

国から支給される就学支援金は正規の通信制高校における授業料のみに充当されるため、サポート校の入学金や授業料は全額が自己負担となります。

全日制高校から転入・編入する場合は受給期間に注意

全日制高校から通信制高校へ転入・編入する際は、就学支援金の受給期間に関する計算に注意が必要です。国の就学支援金が支給される期間は、原則として通算で48か月までと定められています。

全日制高校に在籍していた期間もこの48か月に加算されるため、転入前の在学期間が長い場合は通信制高校の卒業までに支給期間が終了してしまう恐れがあります。事前に過去の在籍月数を確認し、計画的に履修計画を立てることが重要です。

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まとめ

2026年度からの所得制限撤廃に伴い、通信制高校の学費無償化は全ての家庭が対象となりました。国の高等学校等就学支援金制度を利用することで、公立通信制高校は実質無償、私立通信制高校(単位制)でも1単位あたり13,668円(年間最大30単位まで)の授業料支援を受けられます。

さらに、各都道府県が実施する独自の授業料軽減・負担軽減事業を組み合わせることで、教育費の負担をより大きく抑えることが可能です。

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