特別インタビュー

公益財団法人 日本ラグビーフットボール協会 新リーグマーケティング会社準備室副室長 瓜生靖治 氏

公益財団法人 日本ラグビーフットボール協会 新リーグマーケティング会社準備室副室長 瓜生靖治 氏

一生に一度の大会を一緒につくりあげた生徒たちの力

2019年、日本を熱狂の渦に巻き込んだRWC(ラグビーワールドカップ2019日本大会)において、公式ボランティアスタッフとして関わっていただいた三幸学園、全国のリゾスポの生徒の皆さんの存在は非常に大きなものでした。

大会ボランティアへの関わりは、2009年に日本で開催されたJWC(U20世界ラグビー選手権)での関わりに始まり、それからの全国でのトップリーグでの関わりによって2014年にはパートナーシップ協定を締結するなど、これまでの連携実績から三幸学園と日本協会との信頼関係の元、RWCという世界的なイベントでの連携に至りました。

RWCという短期間でのビッグイベントを成功させる際に日頃から教育現場でトレ―ニングをされている生徒の皆さんを派遣してもらった事は大会成功の貴重な一因となりました。「ボランティアに参加できてよかったね」ではなく、「三幸学園の皆さんがいてくれてよかった」 という存在になっていましたし、大会としての価値と結果につながったと言えると思います。

こういった公式ボランティアは学園・学校としてバックアップをしなくても個人で応募し参加することは可能です。そんな中でパートナーとして全国350名以上の生徒の皆さんへの事前の意義付け・動機付けや対応指導のもとで参加をしてくれた事が、素晴らしい結果に繋がったと感じます。

また公式ボランティアだけでなく、開催地域のファンゾーンや地域普及での多種多様な活動にも三幸学園の生徒の皆さんが参加し、支えてくれました。これはこれまでラグビーのコアバリュー・精神という文化と教育との親和性を深く認識され、ラグビーを通した実践教育に果敢にチャレンジをしてきた三幸学園リゾスポの取り組みの経験値によるものだと思いますし、関わった生徒の皆さんたちも「リゾスポにきたからRWCで素晴らしい経験を得た」という想いと今後のキャリアやチャレンジに繋がる貴重な活動になってくれたのではないかと思います。

ラグビー界と三幸学園の教育の親和性

2009年のJWC(U20世界ラグビー選手権日本大会)において福岡リゾート&スポーツ専門学校の生徒の皆さんにサポートいただいたことをきっかけに三幸学園と日本協会との連携が始まり、そこから10年以上の関わりがあります。私がこの連携において強く感じることは「ラグビーというスポーツと三幸学園の教育の親和性」です。

私自身は三幸学園様とのお仕事に関わるようになったのは2017年からなのですが、当初はなぜ三幸学園の皆さんがこんなにもラグビーに取り組むのか?という疑問を感じていました。関係する先生方とお話を重ねていき、実際に関わるリゾスポの生徒の皆さんや教員の皆様と試合会場やイベントで直接かかわる中でお互いに得難いメリットがあると感じることが増えていきました。

ラグビーというスポーツは「コアバリュー」という5つの精神を大切にしています。それは「品位 (INTEGRITY)・情熱( PASSION)・結束 (SOLIDARITY)・規律 (DISCIPLINE)・尊重 (RESPECT)」です。もう一つ特徴的なものが「NO SIDEの精神」です。これは日本ラグビーの独自文化でもあり、試合中はぶつかり合うライバルでも試合を終えると皆全力を尽くし合った仲間である、という考え方です。

この2つは生徒の皆さんに対して三幸学園の先生方が育てていきたいと考えている部分であり、そこには人を育てるということとラグビーの価値・文化との強い親和性があります。ラグビーというスポーツを通じた取り組みによって生徒の皆さんは、現場でその精神を目の当たりにしたり、体感することが教育に繋がっていると思います。生徒さんからすると学校で「普段言われていることがラグビーの現場でも実際に言われていたり、選手や関係者たちによって体現されている」ということを経験することで、より実践的な学び・教育になるのではないかと思います。まさに、産学連携活動の醍醐味ですよね。

新リーグへのチャレンジに三幸学園は欠かせない存在

2020-2021シーズンで18年間日本ラグビーを牽引してきた現在のトップリーグが終了し、2022年から新リーグ開幕となります。

ラグビー界として2019年のRWC成功を経て、次は普及面・興行面でいかにラグビー熱を日本全体として継続させられるかが重要であり、奢る事なく努力を続ける事が必要と考えています。
新リーグの目標は「①日本代表の強化の土台」「②社会連携(地域貢献、社会にどう役に立つか)」で、このリーグ変革はラグビー界の今後30年の大きな鍵になります。
企業は自社利益の為に存在するものですが、その企業と公益が必要な地域という相反するものを結び付けられるのがラグビーであり、社会にとってのラグビーの役割だと考えています。
企業単体だとできない、表現できない事をラグビーを通じて地域に繋げられるよう、新リーグでは企業・地域との連携に尽力していきます。

その中で今まで通り、新リーグにおいても三幸学園の生徒の皆さんが各地の試合の興行などに関わってもらう事は現場の力になり、新リーグで重視している伝えていく力という点においても関わる生徒の皆さんにとって学びながら発信する力を養って頂けると思っています。

三幸学園リゾスポ各校と各トップチーム・地域との連携強化として何か取り組む際に三幸学園の名前が全国各地でもっと挙がってくるようになれば、と思いますし、これまでの経年の実績としてリゾスポの生徒の皆さんの評判はとても良いからこそ、今後のトップチームとの継続的かつ発展的な繋がり・取り組みに期待しています。

今後のスポーツ界を支える優秀な人材に、そしてそんな人材を大切に育てる確かな教育機関に出会えたことに感謝し、これからも親和性のある教育観を互いに大切にしながら、三幸学園とラグビーの特徴を活かしてタッグを組んで、さまざまなことにチャレンジしていきます。